2021年12月19日に撮影された「中國天眼」の全景(メンテナンス期間中にドローンで撮影)。(撮影?歐東衢)
科學(xué)者は「中國天眼」(500メートル口徑球面電波望遠(yuǎn)鏡、FAST)を利用し、これまでで唯一の持続的な反復(fù)高速電波バースト「FRB 20190520B」を発見するとともに、これを地球から30億光年離れた矮星雲(yún)だと特定した。この発見には、高速電波バーストという宇宙の神秘的な現(xiàn)象への理解をより深めるための重要な意義がある。新華社が伝えた。
同発見は、中國科學(xué)院國家天文臺の李菂研究員が率いる國際チームが、FASTの「複數(shù)科學(xué)目標(biāo)同時スカイサーベイ」優(yōu)先重要プロジェクトで成し遂げた。これに関連する成果は9日、國際的な學(xué)術(shù)誌「ネイチャー」に掲載された。
高速電波バースト(FRB)は宇宙で最も明るい電波バースト現(xiàn)象で、1ミリ秒の間に太陽が約1年かけて放出するエネルギーを放出する。高速電波バーストは2007年に初めて存在が確認(rèn)されてから、急速に天文學(xué)の最新のホットな研究分野となった。しかしその物理的起源、放射メカニズム、周辺環(huán)境などは現(xiàn)在まだはっきり分かっていない。
論文の筆頭著者で、國家天文臺若手學(xué)者の牛晨輝氏はFASTのデータをシステムで処理する際に、2019年5月20日のデータに重複する高分散パルスが存在することに気づいた。その後、チームは複數(shù)の國際設(shè)備を使った宇宙?地上協(xié)同観測により、電波干渉アレイ、光學(xué)、赤外線望遠(yuǎn)鏡、HEAO(高エネルギー天體観測衛(wèi)星)のデータを総合し、「FRB 20190520B」を地球から30億光年離れた貧金屬の矮星雲(yún)だと特定した。
人類が初めて発見した反復(fù)高速電波バースト「FRB 20121102A」と比べると、「FRB 20190520B」は各特徴がより極端だ。例えば前者には爆発が活発な時期があるが、後者は爆発が止まったことがない。FASTは現(xiàn)在まで、後者の爆発を數(shù)百回観測している。
李氏は、「上述した発見は、活発な反復(fù)爆発の周辺の複雑な環(huán)境に、非常に明るい超新星爆発に類似する特徴が存在することを明らかにし、高速電波バーストの分散分析の従來の観點に疑問を突きつけている。高速電波バーストの変化モデルを構(gòu)築し、この激しい宇宙の神秘的な現(xiàn)象を理解するための基礎(chǔ)を打ち立てた」と述べた。(編集YF)
「人民網(wǎng)日本語版」2022年6月9日