14年前、貴州省の山奧から病気の母親を連れて、遠い山東省の大學に進學した劉秀祥さんに、當時多くのネットユーザーが感動を覚えた。劉さんは卒業(yè)後、故郷に戻って農(nóng)村の學校の教師になり、貧しい家庭の子供たちに自らの経験を語って、學業(yè)を全うするように勵まし続けてきた。そして今年、中國共産黨第20回全國代表大會の代表となった劉さんは、「この10年、教育を通して山奧に住む子供たちは、より多くの活路や選択肢を得ることができるようになった」と胸を張った。

母親を連れて山東省に行き、アルバイトをしながら大學に

貴州省望謨県の人里離れた山奧の村に生まれた劉さんは、父親を病気で亡くし、母親は悲しみのあまり反復(fù)性うつ病性障害を患ってしまった。日常生活を維持し、母親の薬を買うため、まだ子供だった劉さんは廃品拾いをしたり、アルバイトをして家計を助けた。

生活は困窮を極めたが、劉さんは學校に通って勉強することを諦めなかった。時には學費を払うことができず、學校の先生が立て替えてくれたこともあったという。そしてその時に先生に言われた「君は學校に來て勉強すればいいんだ」という言葉は、劉さんの心に今でもしっかりと刻まれており、それが一生懸命勉強を続ける力になったという。

2008年、劉さんは山東臨沂師範學院に合格し、入學手続きをする時は、母親を連れて大學に行った。大學の4年間、劉さんは學業(yè)の合間にいろんなアルバイトをして、稼いだお金の一部を母親の入院費に當てるとともに、一部を廃品拾いをしていた時に知り合った貴州省の年下の3人が學校に通えるように送っていたのだという。

在學中、劉さんは「全國道徳模範ノミネート賞」や「中國大學生自強之星」といった數(shù)々の賞を受賞。

子供たちの人生における案內(nèi)人に 「山奧でも質(zhì)の良い教育を」

卒業(yè)後、劉さんは故郷へ戻って農(nóng)村の學校の教師になり、山間部の子供たちの「人生における案內(nèi)人」になろうと決心した。そして、バイクを走らせ家庭訪問をしてまわり、子供たちが學校に通うよう説得した。そして8年の間に、劉さんは望謨県のほぼ全ての郷?鎮(zhèn)を走り回り、バイク8臺を乗り潰してしまったという。

劉さんは自らの経験を語って、子供たちが自信を抱き、知識を通して運命を変えるように勵ますと同時に、農(nóng)村の貧しい家庭の子供が學業(yè)を全うできるようにサポートする活動を企畫し、展開している。

現(xiàn)在、望謨県実験高校の副校長となった劉さんは、農(nóng)村に根を下ろして教育活動に従事して10年になり、當初の目標を少しずつ実現(xiàn)しつつある。「教育を通して山奧に住む子供たちは、より多くの活路や選択肢を得ることができるようになった」と劉さん。

そして、自分がそうした子供たちの役に立っていることをとても喜んでおり、「共産黨員として、どこにいたとしても、実際に必要とされる所の最前線に立って奮闘しなければならない。山奧であっても、子供たちに質(zhì)の良い教育を受けてもらえることはできる」と語った。（編集KN）

「人民網(wǎng)日本語版」2022年10月21日