中國工程院の袁隆平院士が率いる青島海水稲研究開発センターチームがこのほど、ドバイの熱帯の砂漠地域で栽培実験を進(jìn)めてきたイネの生産量を算定したところ、最大で666平方メートルあたりの生産量が500キログラムを超えた。砂漠地域におけるイネの栽培実験に成功したのは、今回が世界で初めてとなる。新華社が伝えた。

▽砂漠地域で中國のハイブリッドイネ育つ

青島海水稲研究開発センターの張國棟副センター長は、「當(dāng)センターはドバイのアミール（首長）の個(gè)人投資事務(wù)所の要請と委託を受け、現(xiàn)地の砂漠地域でイネの栽培実験を行った。今年1月にはハイブリッドイネ數(shù)十品種を選び、ドバイ近郊の砂漠で小規(guī)模の栽培をスタートし、耐乾性、アルカリ土壌耐性、耐倒伏性などについてテストを行った」と説明した。

5ヶ月間の栽培期間を経て、第1期のイネが収穫期を迎えた。そこで5月26日、同センターはインド、エジプト、アラブ首長國連邦（UAE）などの専門家を組織して生産量の算定を?qū)g施。666平方メートルあたりの生産量が500キログラムを品種が1つ、400キログラムを超える品種が2つあった。インドの農(nóng)産物算定の専門家は袁氏と電話で話した際、「この算定結(jié)果には大いに勵(lì)まされる。非常に印象深い」と述べた。

袁氏は新華社のインタビューに答える中で、「今回の算定結(jié)果は予想を超えるものだった。500キログラムは理想の結(jié)果だが、達(dá)成できるとは思っていなかった。このことから中國のハイブリッドイネの技術(shù)が極めて先進(jìn)的なものであること、『海水稲』（中國で栽培される新型塩?アルカリ耐性イネ）の技術(shù)がその存在感を初めて明らかにしたことがわかる」と述べた。

▽世界の食糧安全保障にまたもや「中國の貢獻(xiàn)」

同センターの劉佳音執(zhí)行センター長は、「今年下半期に、當(dāng)センターはドバイのアミール個(gè)人投資事務(wù)所とともに1平方キロメートルの実験農(nóng)場プロジェクトを開始し、より広い範(fàn)囲で生産コストや栽培技術(shù)の安定性を検証し、砂漠地域におけるイネの普及拡大に向けた技術(shù)標(biāo)準(zhǔn)を打ち立てる予定」と述べた。

雙方は2019年には1平方キロメートルの標(biāo)準(zhǔn)農(nóng)場プロジェクトをスタートし、20年にはスピードアップさせて栽培面積を拡大し、より多くの「人工オアシス」を作る計(jì)畫だ。

同事務(wù)所は同センターと協(xié)力し、資本、技術(shù)、土地をめぐる?yún)f(xié)力を通じて、UAEの國土面積の10％以上でプロジェクトを展開することを目標(biāo)に據(jù)え、10平方キロメートル規(guī)模の「人工オアシス」を1つのユニットとして、「グリーン?ドバイ」、「エコ?ドバイ」を構(gòu)築し、UAEの食糧自給率と食料安全保障を大幅に向上させるとともに、現(xiàn)地の生態(tài)環(huán)境も効果的に改善するという。

また雙方は中東と北アフリカの海水稲共同研究開発普及推進(jìn)センターの共同建設(shè)に関する枠組合意にも調(diào)印し、「人工オアシス」をアラブ世界全體に押し広め、砂漠地域の生態(tài)環(huán)境を改善して、貧困問題と自然條件が過酷な地域の飢餓問題の解決をはかるとしている。（編集KS）

「人民網(wǎng)日本語版」2018年6月1日