開港したばかりの大興空港がネットで話題になり、國慶節(jié)(建國記念日、10月1日)連休中には多くの市民や観光客が見物に訪れた。報(bào)道によると、10月3日には見物客と旅客の割合がおよそ23対1になったという。同4日には気溫が急に下がったが、それでも見物客の熱意を冷ますにはいたらなかった。大興空港は旅客の乗降ニーズに配慮して、大型連休中のピーク時(shí)をできるだけ避けて見學(xué)に來るよう人々に呼びかけた。北京青年報(bào)が伝えた。
伝統(tǒng)的な意味における空港は、主として飛行機(jī)の離著陸や旅客の飛行機(jī)搭乗のための交通サービス施設(shè)となる??崭郅蝺?nèi)外で寫真を撮影する旅客も少なくないが、これは空港を観光スポットと捉えているからではなく、旅行中の記念としてという場合が多い。だが大興空港は違う。現(xiàn)代的な民間航空サービス施設(shè)であるだけでなく、美しい観光スポットでもあるため、見物客が旅客を遙かに上回る事態(tài)となっている。
旅客が大興空港に出入りするのは、飛行機(jī)に乗って旅行するためであり、ついでに「空港観光」をするのは一挙両得といったところだ。一方、見物客はもっぱら「空港観光」のために訪れる。これは大興空港が観光スポットとしての要素を多く備え、見物に値する場所であることを物語っている。総投資額800億元(1元は約15.07円)の國際空港である大興空港を、英國メディアは「新?世界七不思議」の筆頭に挙げた。一體どこに「不思議」があるのか、自ずと好奇心をそそられ、見物に行こうと思う人が多い。その上、大興空港は外観も屋內(nèi)も多くの美を體現(xiàn)している。設(shè)計(jì)の美、文化の美、人間性の美、科學(xué)技術(shù)の美が人々の憧れをさらにかき立てる。
一方、見物客が旅客を遙かに上回るのには特殊な原因がある。それは、大興空港は開港したばかりで旅客が比較的少ない上、國慶節(jié)の長期連休は観光旅行のピークでもあったからだ。しかしこうしたことだけに限らず、大興空港には確かに見物客を引きつける様々な要素があり、見物客が常にいる観光スポットとなる可能性が高い。
これはもしかしたら今後の空港発展のトレンドとなるかもしれない。つまり空港は観光スポットにもなり、ネットの人気スポットにさえなるということだ。大興空港だけでなく、シンガポールのチャンギ國際空港も観光機(jī)能を備えている。テーマ毎の花々が楽しめるだけでなく、世界最高の屋內(nèi)滝などの観光スポットがある。國內(nèi)外の空港発展の1つのトレンドは、伝統(tǒng)的な交通?消費(fèi)機(jī)能に観光機(jī)能までも加えていくというものなのかもしれない。
ネットで人気の観光スポットとなることで、空港管理の難易度が増すのは確実だ。位置付けと機(jī)能から言って、空港と観光スポットは完全に異なる公共施設(shè)であり、管理方法も自ずと多少、時(shí)には大きく異なるからだ。伝統(tǒng)的な空港の管理モデルで「観光型空港」を管理すれば、多くの問題が生じうる。例えばエレベーターや交通など公共資源の割當(dāng)において見物客と旅客との間に「衝突」が生じる可能性が高い。両者ともに快適な利用體験を得にくくなるだろう。
今後、大興空港は旅客が次第に増加するだろうが、見物客もますます増える一方の可能性が高い。従って、観光地の管理アプローチを適度に參考にする必要があるだろう。例えば見學(xué)専用エリアとして一部のエリアを分割したり、見物客が受け入れ可能人數(shù)をオーバーした場合などは、事前予約などの方法を採用して人數(shù)を抑えるべきだ。これは見物客、旅客雙方の利用體験を快適なものにし、空港の正常な運(yùn)営秩序を維持するうえでプラスとなる。大興空港がネットで人気の観光スポットとなった後、管理の有効性を高めるために行った努力は、新たに建設(shè)する空港を始めとする他の空港にとっても有益な參考や啓示になり得るからだ。(編集NA)
「人民網(wǎng)日本語版」2019年10月9日