上海財経大學(xué)高等研究院が23日に発表した「2020年第1四半期中國マクロ経済情勢分析?予測報告」によると、新型コロナウイルスによる感染が世界的に拡大し、グローバル化した世界経済に大きな打撃を與えるとともに、多方面で中國経済へのマイナス影響が生じているという。澎湃新聞が伝えた。
同報告によれば、世界の産業(yè)チェーンという角度からみると、感染癥は先進(jìn)エコノミーの消費(fèi)への信頼感を大きく損ない、生産活動が急激に縮小した。こうした外部ニーズの急激な減少は中國の輸出の大きな妨げとなった。特に電気機(jī)械、繊維、衣類などの業(yè)界への影響が大きい。このほか感染癥はグローバル産業(yè)チェーンの中で生産を行う一部の中國の対外貿(mào)易企業(yè)の生産にも影響を及ぼし、中國からグローバル産業(yè)チェーンへの供給が減少した。
20年第1四半期(1-3月)には、人民元建てで計算すると、物品輸出入総額が6兆5742億元(1元は約15.2円)で前年同期比6.4%減少した。米ドル建てでは、輸出入総額は9432億2千萬ドル(1ドルは約107.7円)で同8.4%減少、うち輸出総額は同13.3%減の4782億1千萬ドル、輸入総額は同2.9%減の4650億1千萬ドルだった。
同報告によると、より深刻なことは、感染拡大が資源の國境を越えた流動を阻み、中國國內(nèi)生産の供給チェーンにとって非常に大きな挑戦になったことだ。感染癥の打撃は個別の業(yè)界や対外貿(mào)易に影響を與えるだけでなく、供給チェーンを通じて國內(nèi)にも波及効果を及ぼし、川上から川下に至るつながりを通じて感染癥の影響を蔓延させ、最終的にすべての業(yè)界へと拡散し、経済全體を全面的な下ぶれという厳しい狀況に直面させるという。
同報告は、感染癥によって起きた國際産業(yè)チェーンの供給斷絶に対応するため、各國はやむを得ず各國國內(nèi)の生産ラインを補(bǔ)強(qiáng)することになり、これが客観的にグローバル産業(yè)チェーンを縮小させ保護(hù)貿(mào)易主義の流れを強(qiáng)化すると予想する。同時に、グローバル貿(mào)易のリスクが増加して海外直接投資(FEI)をさらに減少させ、世界の生産資本は長期にわたり再分配とリバランスが行われることになるという。
(自國の輸出に海外の中間財がどれくらい使用されるかを示す)「後方への參加度」という角度からみて、同報告は次のように分析した。輸出に海外の生産付加価値額が含まれる割合が高い業(yè)界であるほど、感染癥の影響を強(qiáng)く受けることになる?,F(xiàn)在の主要業(yè)界とそれに含まれる海外の生産額の割合は、コークス?石油製品製造(約35%)、コンピューター、電子製品?光學(xué)製品製造、電力設(shè)備製造(約30%)、ゴム?プラスチック製品、一般的金屬製造、その他の輸送設(shè)備製造(約18%)となっている。
このうちコンピューター、電子製品?光學(xué)製品製造、電力設(shè)備製造は海外での生産付加価値額が中國の海外生産付加価値額全體の50%近くを占めるため、外部産業(yè)チェーンの供給斷裂のリスクは主にこうした業(yè)界への影響となって現(xiàn)れる。
またもし一部の業(yè)界において輸出用の中間財に使用される輸入品の割合が高ければ、外部からの影響も大きくなる。こうした業(yè)界及びその輸出における中間財の輸入品が占める割合は、コンピューター、電子製品?光學(xué)製品製造、電力設(shè)備製造(約53%)、繊維製品製造(約43%)、電子設(shè)備、化學(xué)工業(yè)、一般的金屬の製造(約30%)となっている。同報告はこうした業(yè)界も大きな影響を受けると予想する。
同報告は、「新型肺炎が國際産業(yè)チェーンにもたらした打撃は、短期的に中國経済の下ぶれ圧力を増大させただけでなく、中長期的発展にとっても挑戦になった。別の角度からみると、このことは成長モデル転換の必要性と緊急性をより一層明らかにし、サービス業(yè)の発展と経済構(gòu)造のモデル転換の加速に対しより高い要求をつきつけた。経済成長が外需主導(dǎo)型、要素駆動型から、消費(fèi)牽引型、効率駆動型へと動力スイッチを切り替えられるかどうかがカギになる」との見方を示した。(編集KS)
「人民網(wǎng)日本語版」2020年4月27日