5月8日は世界スマイルデー。人の表情を記念する日は、世界でもこの日だけだ。世界メンタルヘルス機関は、笑顔が人々の心身の健康を促進するようにという願いを込めて、1948年から5月8日を「世界スマイルデー」に定めている。中國江蘇網(wǎng)が報じた。
実のところ、笑顔を浮かべることができるのはヒトだけとは限らない。文化財も「笑顔」を浮かべることができるのだ。ここでは江蘇省南京市の複數(shù)の博物館に収蔵されているそんな「笑顔」の文化財たちを紹介していこう。
実際のヒトの表情と同じく、ヒトの顔がデザインされた軒丸瓦の表情はバラエティーに富んでおり、まさに十人十色で、生き生きとした表情を浮かべている。ヒトの顔がデザインされた軒丸瓦は、六朝時代における最初の統(tǒng)治者である東呉の時代のものだ。なぜその表情がこれほど豊かなのかという點については、考古學界でも依然として議論の的となっている。
六朝時代の人面がデザインされた軒丸瓦
南京師範大學の王志高教授は、「呉の時代、都の建業(yè)(現(xiàn)在の南京)ではたびたび壊滅的な火災が生じ、多くの人々が負傷しただけでなく、物的被害も深刻だった。當時の人々が軒丸瓦の先端の円形のデザインをヒトの顔にし、誇張した表情にしたのは、それが普通のヒトの顔ではなく、火事の火を消す能力を備えた神の顔ととらえることもできる。専門家は、その表情は喜怒哀楽など非常に豊富で、神の威力を表現(xiàn)しており、そこに、火災などの災厄や魔物を除けてほしいという當時の人々の思いが込められていると推測している」と説明する。
笑顔を浮かべているのは軒丸瓦だけではない。陶俑もニッコリと笑顔を浮かべている。南京博物院には、東漢時代の左手でまな板に乗っている魚を抑えている「庖廚俑」が展示されており、その顔は満面の笑みを浮かべている。
漢代の庖廚俑
六朝時代の陶俑も表情豊かな笑顔を浮かべている。南京博物館と六朝博物館に展示されている武士俑や仕女俑、侍衛(wèi)俑の多くも笑顔を浮かべている。これらの陶俑はいずれも古墳から発掘されているが、その表情は決して悲しそうではない。その生き生きとした表情やバラエティーに富んだ衣裝を通して、被葬者の生前の生活の詳細をうかがい知ることができる。
六朝の武士俑
六朝の陶俑
六朝の陶俑
南唐の男舞俑
そしてもちろんヒトだけでなく、動物も「微笑んで」いる。江南地區(qū)で発見された明?清の時代の石獅子の多くも笑顔を浮かべている。
南京甘熙宅第南京民俗博物館の入り口には、大きく口を開けて笑顔を浮かべたとても楽しそうな様子の石獅子が展示されている。見ているだけで、ウキウキした気分になるこの石獅子と一緒に記念寫真を撮影する來場者も多い。
大きく口を開けて笑顔を浮かべている石獅子
(編集KN)
「人民網(wǎng)日本語版」2020年5月8日