新たな研究報告から、今から9千年前に、中國の南方エリアの人がビールを飲んでいた根拠が発見された。これは、おそらく、故人を追悼する儀式の一部ではないかとみられている。これらの根拠は、浙江省溫州市永嘉県橋頭鎮(zhèn)にある墳墓の複數(shù)ある陶坑から出土した陶器によるもので、今回の発見により、同遺跡は、世界で最も早い時期に人々がビールを飲んでいた場所の一つであることが明らかになった。中國青年網(wǎng)が伝えた。
研究チームは、陶製の壺の中から、微生物(でんぷん粒子と植物巖)およびカビ?酵母の殘留物を発見した。これらの殘留物は、ビールが発酵する際に出る殘留物と一致しており、アルコール分が含まれていない限り、土壌やその他手作りによる容器などにおいては自然に発見されることはないという。
壺の殘留物を分析したところ、ビールの醸造プロセスで用いられるカビの痕跡も見つかった。橋のたもとにあった壺から見つかったカビは、東南アジアで清酒や他の米の発酵飲料を醸造するときに使われる曲酒から見つかったカビと酷似している。今回の研究結果は、これまでの研究による年代よりずっと早いもので、中國において発酵プロセスで使われていたカビは、これまでは8千年前のものが最も早いものと考えられていた。(編集KM)
「人民網(wǎng)日本語版」2021年9月3日