「隣人」も羨む中國の南極科學(xué)観測(cè)隊(duì)の野菜栽培

人民網(wǎng)日本語版　2022年03月16日13:21

雪と氷の世界の南極で新鮮な野菜を食べたければどうすればいいだろうか。その答えは、中國の南極基地に行くだけでいい。

2014年までは、新鮮な野菜の供給は、中國の南極科學(xué)観測(cè)隊(duì)を苦しめる大問題だった。南極が長(zhǎng)い冬に入ると、科學(xué)観測(cè)隊(duì)員は白菜など數(shù)種類の野菜のみで越冬しなければならなかった。南極に野菜がなければどうするか？自分で植えれば良い。第31次國家南極科學(xué)観測(cè)任務(wù)に參加した醫(yī)師の王征氏は、南極で野菜を栽培するという大事業(yè)に取り組んだ。

■無土壌栽培、パソコンによる制御で自動(dòng)灌漑

「朝起きると野菜溫室実験室に行き、自動(dòng)制御システムが正常か、地面に漏水がないかをチェックする。朝食後は野菜を収穫し臺(tái)所に屆ける。午前と午後に、交換する必要のある野菜がないかをチェックし、狀況を見て新たな種をまく」。これは王氏の南極中山基地における野菜栽培の日記だ。

當(dāng)時(shí)の野菜溫室実験室は16平方メートルの部屋だった。溫室全體で無土壌栽培技術(shù)を採用。野菜栽培自動(dòng)制御システムが灌漑ポンプ、溫度?濕度、栽培照明、栄養(yǎng)液などを自動(dòng)制御する。

パソコンの制御により、LED植物生育照明は野菜の成長(zhǎng)狀況に基づき、照明の時(shí)間の長(zhǎng)さを自動(dòng)的に調(diào)節(jié)できる。自動(dòng)灌漑システムは1時(shí)間毎に水槽に栄養(yǎng)液を注入する。部屋の濕度が70％を下回ると、加濕システムが部屋にミストを噴射する。野菜の成長(zhǎng)を促進(jìn)するため、野菜溫室実験室では毎日24時(shí)間連続で軽音楽を流している！

■野菜栽培が中國基地の醫(yī)師の「副業(yè)」に

唐銘駿氏は中國第33次國家南極科學(xué)観測(cè)隊(duì)の隨行醫(yī)師だ。

唐氏は南極で、土日になるとライブ配信を行っている。ライブ配信プラットフォームでは、野菜を栽培できる南極の醫(yī)師と自ら名乗っている。

第36次南極科學(xué)観測(cè)越冬醫(yī)療保健任務(wù)を終えたばかりの醫(yī)師の胡淼氏は栄養(yǎng)學(xué)の視點(diǎn)から、南極野菜栽培技術(shù)の多角的な研究を展開した。

胡氏は、日差しの強(qiáng)い紫外線が野菜の成長(zhǎng)を妨げ、人工光源の方がより植物の生長(zhǎng)に適していることを発見した。

さらに重要なことに、胡氏は南極のオゾンホールによる日差しの過度な紫外線が、植物成長(zhǎng)に不利であることを大まかに突き止めた。

胡氏は、換気、濕度、溫度、人工光源などの調(diào)節(jié)により、各種野菜の生産量を増やした。1年以上にわたり、葉物野菜を323キログラム、果菜類を117キログラム収穫した。隊(duì)員の新鮮な果物?野菜による栄養(yǎng)摂取の需要を満たし、人が毎日必要とするビタミンB群とビタミンCをほぼ確保した。

胡氏が南極醫(yī)療サポートを擔(dān)當(dāng)する間、隊(duì)員の口內(nèi)炎や腳気、傷口から流血が止まらないといったビタミン不足による癥狀は集団的に見られなかった。

胡氏は誇らしげに、「人工栽培技術(shù)により人類は南極で長(zhǎng)期的に健康的に暮らせる」と語った。