月の巖石を研究する中國の科學者。畫像出典は英科學誌「ネイチャー」のウェブサイト
英科學誌「ネイチャー」のウェブサイトに掲載された16日付の文章によると、2020年12月、中國の「嫦娥5號」帰還モジュールが2キログラム近くの月のサンプルを持ち帰った。これらの月の巖石は中國の科學者の研究意欲をかき立てた。彼らは月の進化の歴史を解明すべく、その研究を展開している。科技日報が伝えた。
中國科學院地質(zhì)?地球物理研究所(IGG)の李獻華研究員はこれまで、主に地球上の熔融巖石を研究していた。しかし嫦娥5號が中國最初の月の巖石を地球に持ち帰ると、李氏はこれらの巖石の研究を開始した。
李氏は月の巖石を研究する機會を初めて手にした中國の多くの科學者の一人だ。これらの巖石のサンプルは、40年以上前のアメリカ航空宇宙局のアポロ計畫と舊ソ連の月探査任務以降、人類が初めて持ち帰った月のサンプルだ。
中國の多くの科學者が現(xiàn)在、月の変化の過程を理解しようと嫦娥5號のサンプルの研究を展開している。初期の研究結(jié)果は科學者たちを喜ばせた。彼らは過去6ヶ月に嫦娥5號のサンプルに関する論文を6本発表した。先週、米テキサス州ヒューストンで開かれた月と惑星の科學會議では、中國の月探査任務に関するフォーラムが開かれ、科學者たちがおよそ十數(shù)件の研究成果を提出した。
米ノートルダム大學のクリフ?ニール教授(土木工學?地質(zhì)科學)は以前、中國の科學者と共に嫦娥5號のサンプルを研究した。「多くの若い中國の研究者が加わっていた。これらの月の巖石は人々を喜ばせた。科學者たちが月のマグマ活動の異なる時期を研究するための窓だからだ」と同氏。
中國科學院が発表した嫦娥5號の月のサンプルに関する最新の研究成果によって、これが一種の新たな月の海の玄武巖であることが証明され、米國と舊ソ連の月サンプル採取任務の「空白」を埋めた。研究によると、月では20億年前までマグマ活動が存在していた。後期マグマ活動のマントル源には放射性熱生成元素が含まれない上、非常に「乾燥」していた。複數(shù)の畫期的な進展は、月の変化に全く新しい認識をもたらし、將來の月探査及び研究に新たな方向性を示し、海外の専門家から高評価された。
中國國家航天局は昨年7月、中國の複數(shù)の科學者に最初のサンプルを配布した。彼らは85件の申請の中から31件の科學プロジェクトを選出し、約17.5グラムの粒子狀粉末と固體巖石を配布した。その後また月のサンプルの研究に関する申請が數(shù)件屆いた。
最初の研究チームは月の巖石の年代を特定した。ある研究チームは昨年10月7日、こうした玄武巖の年齢が19億6000萬年(誤差は5700萬年內(nèi))と報告した。李氏を含む別の研究チームは2週間もたたないうちにこの推測を裏付け、この玄武巖の年齢を20億年(誤差は400萬年內(nèi))と推測した。
これらの研究結(jié)果は、月が當時、火山の活動狀態(tài)であったことを証明した。アポロ計畫で回収された巖石が示す火山活動のピーク期と比べ10億年近く遅れていた。(編集YF)
「人民網(wǎng)日本語版」2022年3月18日