研究者は早くも1960年に、音聲によって痛みを軽減できることを発見していたが、この現(xiàn)象の科學(xué)的なメカニズムは依然として不明だった。このほど中國(guó)科學(xué)技術(shù)大學(xué)の張智教授のチームが中國(guó)內(nèi)外の複數(shù)の科學(xué)研究チームと協(xié)力し、その鍵となる要素及び神経メカニズムを解明した。新華社が伝えた。

科學(xué)研究チームは足に炎癥を起こしているマウスに3種の異なる音聲、それぞれ穏やかな音楽、不協(xié)和音、ホワイトノイズを聞かせた。その結(jié)果、この3種の音聲を低音量で再生するとマウスの痛みを効果的に緩和できるのに対し、音量を上げると効果が顕著でなくなることが分かった。

論文の筆頭著者で、中國(guó)科學(xué)技術(shù)大學(xué)特任副研究員の周文傑氏は、「実験では、音量が環(huán)境音を約5デシベル上回ると痛み止めの効果が最も顕著で、10デシベルに達(dá)すると効果が弱まった。さらに音量を上げると効果がほぼなくなった」と述べた。

低音量の音聲がマウスの痛みを緩和するメカニズム。（畫像提供は中國(guó)科學(xué)技術(shù)大學(xué)の研究チーム）

研究者はウイルスを神経トレーサーにし、マウスの聴覚野出力の全脳追跡を行った。その結(jié)果、聴覚野の神経細(xì)胞が體性感覚視床に大量に投射されるが、低音量の音聲によりこの投射を抑制できることが分かった。國(guó)際的に有名な學(xué)術(shù)誌「サイエンス」がこのほど、同成果を発表した。

周氏は、「マウスはこのような結(jié)果だったが、人の脳のメカニズムはそれ以上に複雑であるため、人の痛みを緩和する音聲の効果についてはさらに研究を深める必要がある」と述べた。（編集YF）

「人民網(wǎng)日本語(yǔ)版」2022年7月12日