「親（ダーリン）」、「網(wǎng)紅（ネット上の人気者）」、「然并卵（すごいけど意味なし）」、「我想靜靜（ほっておいてくれ）」などここ數(shù)年、略語(yǔ)化された中國(guó)語(yǔ)のフレーズがネットを中心にひそかに増えてきている。中青在線が伝えた。

その他の流行語(yǔ)と異なり、これらの言葉はもともとあるフレーズから省略されており、最初は単に入力に便利だったのが、次第に面白いと人気が出てきた。一般的に略語(yǔ)を最も多く使うのは子供たちで、大人が乳幼児に話しかける際にも「ご飯を食べましょう」や「眠りましょう」と言う代わりに「まんま」や「ねんね」などを使う。子供は覚えられる?yún)g語(yǔ)に限りがあり、理解力もそれほど優(yōu)れていないため、彼らがわかるようなフレーズで話すのだ。

一方、現(xiàn)代社會(huì)におけるモバイルインターネットやネット上での略語(yǔ)の勢(shì)いはすさまじく、毎日大量の情報(bào)にさらされているせいで、ユーザーは集中力が低下し、一つの問(wèn)題を深く掘り下げて話し合う時(shí)間がますます無(wú)くなってきている。このような背景と環(huán)境のもとで、情報(bào)発信者はいかにユーザーの時(shí)間を多く勝ち取るかに腐心し、そこでネット上に新たな略語(yǔ)が生まれることとなる。例えば、一般的で正式な「親愛(ài)なるお客様各位」もショッピングサイトの淘寶（タオバオ）では「親（ダーリン）」の漢字1文字で解決してしまう。なんともすっきりしていることこの上ない。長(zhǎng)たらしい言い回しもユーモアたっぷりな四字熟語(yǔ)に省略され、「人艱不拆（人生は色々大変だから、つまらない事を暴くのはやめよう）」、「不明覚厲（何を言っているのか分からないが、すごそう）」、「十動(dòng)然拒（十分感動(dòng)したけど斷った）」、「喜大普奔（超うれしい）」など、表現(xiàn)が硬かったり、亂暴だったりする言葉もあるが、ネットユーザーの間で繰り返し使用され、次第に広まってきている。

実はこういった略語(yǔ)や簡(jiǎn)略化した言い方などは、ネット以外でも早くから広まっていた。例えば小説「紅樓夢(mèng)」を研究する學(xué)問(wèn)を「紅學(xué)」、中國(guó)人民政治協(xié)商會(huì)議を略して「政協(xié)」など。一般的な標(biāo)語(yǔ)やスローガン、タイトルや名稱、名前などの意味を深めたり増やしたい場(chǎng)合は、キーワードとなる2～3文字をピックアップして作り出せばよい。例えば「亜洲基礎(chǔ)建設(shè)投資銀行（アジアインフラ投資銀行、AIIB）」などは、すぐに「亜投行」という略稱が使われだしたし、春節(jié)（舊正月、今年は2月8日）の國(guó)民的年越し番組「春節(jié)聯(lián)歓晩會(huì)」は「春晩」と呼ぶのが一般的だ。専門(mén)家は全ての言語(yǔ)でよく使われる言葉であるほど短く、短いほど便利なので広く使われると分析している。

そしてモバイルインターネット時(shí)代になっても、各人の時(shí)間は24時(shí)間のままなので、ユーザーからより多くの時(shí)間を勝ち取ったメディアやプラットフォームがトップに立ち、未來(lái)を摑み取ることになる。ユーザーの時(shí)間を獲得する戦いにおいては、シンプルさが求められるが、一言にシンプルといってもただ単にいくつか字を省略すればいいというものではなく、面白みに欠けていたり、不要な情報(bào)を構(gòu)造の段階で削除していき、伝統(tǒng)的な言語(yǔ)を応用しつつ、無(wú)駄な言い回しや、前置きなどを「大掃除」する必要がある。

もし中國(guó)語(yǔ)を簡(jiǎn)略化していく過(guò)程で「略語(yǔ)化」が必然であるならば、このような流行現(xiàn)象を止めようとするのではなく、簡(jiǎn)略化の流れの中で、比較的基準(zhǔn)に合って合理的な中國(guó)語(yǔ)の用法を模索していくことを考慮する必要がある。（編集TG）

「人民網(wǎng)日本語(yǔ)版」2016年1月21日