このほど終了した春節(jié)（舊正月、今年は1月28日）の大型連休には、文化消費(fèi)市場が活況を呈したといえる。北方地域の縁日や氷燈祭り、南方地域の花市や水郷巡り、都市部の映畫興行収入やエンターテインメント市場が次々に記録を更新したほか、農(nóng)村でのさまざまな文化が集結(jié)した大規(guī)模イベントや農(nóng)民が出演する年越し番組（春晩）が徐々に普及し、こうした現(xiàn)象のどれもが文化消費(fèi)に対する人々の旺盛なニーズを生き生きと映し出し、十分に物語るものだったといえる。豊かになった今日の中國人にとって、春節(jié)はもはや伝統(tǒng)的な意味での祝祭日にはとどまらず、大規(guī)模な文化消費(fèi)の盛典という意味をもつようになった。中國経済網(wǎng)が伝えた。

直感的な感覚よりも、數(shù)字が人々をより敏感にし、奮い立たせる役割を果たす。國家観光局が発表した最新の情報によると、今年は春節(jié)年越し旅行が最も流行した年で、全國の観光客受入數(shù)はのべ3億4400萬人に上り、観光収入は4233億元（1元は約16.4円）に達(dá)して前年同期比15.9％増加した。映畫市場も目を見張る成果を上げ、元日にあたる1月28日の全國の興行収入は8億200萬元に達(dá)し、単日の記録を更新した?！肝鬟[?伏妖篇」、「大閙天竺」、「カンフーヨガ」などの人気作品は初日に1億元を突破し、映畫が春節(jié)の一家団欒の新しい習(xí)慣になったことがうかがえる。

文化消費(fèi)市場で次々新記録が生み出される背景には、中國が消費(fèi)のモデル転換?バージョンアップという新常態(tài)（ニューノーマル）に急速に足を踏み入れていることがある。これまでと違い、飲食はもはや「春節(jié)経済」の中心ではない。追隨型の誰もが同じものを消費(fèi)する段階は基本的に終了し、今や人々は精神的な満足を與える文化的消費(fèi)財により高い要求をつきつけるようになり、需要が非常に旺盛なだけでなく、クリエイティブで文化的な香りのする商品がより多く求めるられようになった。ここ數(shù)年は、オーダーメード旅行、「指先消費(fèi)」（コンピューターや攜帯電話などでの指先の操作によって完了する消費(fèi)）といった新興の文化商品の人気が続き、伝統(tǒng)的祝祭日の消費(fèi)モデルも絶えず変化し、文化消費(fèi)市場に新たなチャンスが生まれている。

「春節(jié)経済」が文化消費(fèi)を活性化していることを喜ぶと同時に、春節(jié)連休期間の文化市場全體としての繁栄ぶりをよくみると、短期的な爆発的消費(fèi)が多いことに注意しなければならない。これは1つには、伝統(tǒng)的祝祭日には一家が集まり、多くの人は休暇を過ごし、この時期に文化消費(fèi)ニーズが集中的に発揮されるということがあり、また1つには、全體としてみて、中國の文化消費(fèi)はグレードが低くレベルも高くないという爭えない事実があるからだ。文化消費(fèi)の分野でよく引用される數(shù)字は、國內(nèi)総生産（GDP）の一人あたり平均が3千ドル（1ドルは約112.7円）前後に達(dá)すると、その國は物質(zhì)消費(fèi)と文化消費(fèi)をともに重視する時期を迎え、5千ドル以上になると、文化消費(fèi)が「爆発的成長」の時期を迎える、というものだ。中國の平均GDPは2015年に8千ドルを超えたが、文化消費(fèi)が消費(fèi)全體に占める規(guī)模と割合はまだまだ低い。専門家の試算によれば、平均GDPが同じ水準(zhǔn)でも、中國の文化消費(fèi)規(guī)模は先進(jìn)國の3分の1程度に過ぎず、このため文化消費(fèi)市場には巨大な潛在力があり、今後の発掘が待たれるという。

春節(jié)期間の短期的で爆発的な消費(fèi)を、日常的な文化消費(fèi)という剛性需要に転換するにはどうしたらよいか?！复汗?jié)経済」を「文化的內(nèi)需」を牽引する契機(jī)とするにはどうしたらよいか。文化産業(yè)に攜わる人々の前には、このような必ず回答を見つけださなければならない命題が橫たわっている。（編集KS）

「人民網(wǎng)日本語版」2017年2月6日