春節(jié)(舊正月、今年は1月25日)前後から急速に感染が広がった新型コロナウイルス。中國各地で春節(jié)休暇が延長され、學校は新學期開始を遅らせたり、オンライン授業(yè)に切り替えるといった対策がとられている。企業(yè)や工場も営業(yè)や操業(yè)開始時期の延期やテレワークへの切り替えを行い、2月下旬からは段階的に出勤や操業(yè)も始まっている。人民網ではこうした狀況の中、中國で生活や仕事を続けている日本人を取材し、彼らの目を通して新型コロナウイルス影響下での日々を紹介していく。
貓冬さん
「子どもはやっぱり子供の友達と一緒が一番」
北京市では本來ならば2月中旬には冬休み明けだった小中學校と高校が新學期開始を延期し、様々な形式のオンライン授業(yè)やライブ配信授業(yè)を行っている。そしてその登校再開には、まだしばらくかかるとみられている。子供たちの自宅待機が続く中、家庭を預かる母親への負擔も大きくなっている。普段は外出好きだという貓冬さん(仮名)もそんな一人だ。
學校や學年によって千差萬別のオンライン授業(yè)
貓冬さんのお子さんが通う小學校では、北京市海淀區(qū)がシェアしている學習動畫「海淀空中課」を利用し、それをベースにした數學の宿題や、防護服をデザインするという美術の課題、書いた字を寫真で提出する習字の課題、英語は學習済みのユニットの単語を書いて提出したり、イラスト付きレポートの「手抄報」を提出するといった課題が出されたりしているという。貓冬さんの感覚では全體的に強制度は高くなく、負擔もそれほど多くはないという。
ただ小學校によっては、毎朝8時からウェブカメラで互いの姿を見ながら進める2コマのライブ配信の授業(yè)を行っている學校もあり、宿題も各教科の先生が出すので、結構大変というようにばらつきがあるようだ。
そして中學生や高校生ともなると、半日ほどの時間割が組まれ、指定された學習動畫によるオンライン授業(yè)にライブ配信授業(yè)、微信のミニプログラムやクラウドサービスを駆使して授業(yè)、宿題提出、採點などが行われており、その負擔も格段に違ってくる。
子どもはやっぱり子供の友達と一緒が一番
自宅待機が長期にわたっている中、お子さん自身は毎日料理をしたり、IPadやゲーム、動畫三昧でのんびり過ごし、それほど困った様子は見られないとしながらも、あまり長引くのはよくないと感じている貓冬さん。「子供はやっぱり子供の友達と一緒に居るのが一番楽しいと思うので、そういう意味では気の毒」とし、先が見通せないことも生活リズムがだらけやすくなっている理由の一つではないかと指摘している。
自宅待機の長期化で蓄積しつつあるこまごまとしたストレス
貓冬さん自身は、自宅待機の影響で子どもが常に家におり、しかもだらけているのを目にするのが精神的に疲れるとしており、「少しは勉強させなくてはという思いがあるものの、反抗期で親の言うことも聞かないので、早く登校が始まって欲しい」と漏らす。また普段から外出好きな貓冬さんにとって、外出できないこと、そして人と外で會ったり、自宅に呼んで夕食を共にしたりできないことがストレスの原因の1つになっているとし、日用品はほぼ近所で買いそろえることができるものの、普段に比べると割高であったり、通常通りに再開されていない牛乳配達や美容院など、こまごまとしたことがストレスとして積み重なっているとした?!附瘠悉趣摔療o事に過ごそうと思うだけで、やはり緊張する」という貓冬さんの言葉からも普段通りの生活を送ることが難しい現狀への不安が見てとれる。
読書と料理、愛貓との友情深める日々
このようにややストレスがたまり気味の貓冬さんの自宅隔離生活?!袱菠?冊ある三國志をほぼ読破したことと、貓と一緒に読書する時間が増え、貓とも友情が深まった。そしてやることが無いので、料理を作り、家でお酒を飲む回數も増え、もちろん體重も増えた」と自嘲気味ながらも何とか自宅隔離の日常と折り合いをつけようと努力している。
貓冬さんから武漢と中國の皆さんへの応援メッセージ
日本でも感染がどんどん広がっているので、他人事として「応援する」気持ちにはなりません。そもそも、北京に暮らしているので、半分當事者のような気分です。もちろん、武漢の方々の苦労はきっと言葉に表せないつらさだろうと想像します。今回の多數の犠牲者や過酷な體験を無駄にしないために、ウイルス発祥の真相と対策がきちんと明らかにされることと、日中両國だけでなく、世界で一日も早くウイルスがコントロールされることを祈っています。(文?玄番登史江)
「人民網日本語版」2020年3月10日