お笑いタレントで、芥川龍之介賞受賞作家である又吉直樹のエッセイ集「東京百景」中國(guó)語版がこのほど、上海訳文出版社から出版された。翻訳は日本で活躍する中國(guó)人作家?毛丹青が擔(dān)當(dāng)した。
「東京百景」は、又吉直樹が2009年から書き綴った100篇の物語から構(gòu)成されている。18歳で蕓人になることを夢(mèng)見て上京してから、東京のあちこちを歩き回り、傷つき、苦しみ、後悔し、ささやかな幸福に微笑んだ10年間の思い出が記録されている。同作品は、又吉直樹らしいスタイルで書かれ、タイトルも又吉自身が大ファンである太宰治の短編集「東京八景」を模して「東京百景」となっている。
中國(guó)語版が出版される前、又吉直樹は中國(guó)の読者向けに、「僕は18歳の時(shí)に蕓人になることを夢(mèng)見て、東京での生活を始めた。でも、全ての事が混亂していて、あてもなく行き詰まり、不安と孤獨(dú)に満ちた日々を過ごしていた。生活はとても苦しかったが、東京のやさしさとおもしろさも感じることができた。東京はそんなとても不思議な街で、とても魅力がある。この本を書いた時(shí)の様子を振り返りながら、それを読み返すと、これは東京が僕に書いてくれたラブレターのように感じてくる。でも、この街が振り返ってくれることは永遠(yuǎn)にない。皆さんにこの本から楽しみを見いだしてもらえることができれば、とても光栄だ」という、メッセージを綴った。
「東京百景」では、又吉直樹が18歳の時(shí)に上京してから今に至るまでの、衣食住、アルバイト、漫才、書店巡り、街巡り、サッカーなど、その暮らしぶりが綴られている。又吉直樹が上京したばかりの時(shí)に借りた家は、大ファンの太宰治が住んでいた木造の家とよく似た家だったほか、太宰治や尾崎紅葉、夏目漱石などのお墓、舊居跡に何度も足を運(yùn)び、さらに、聖地に行くような思いで、太宰治、坂口安吾の行きつけのバー?銀座ルパン、文學(xué)イベントがしばしば開かれる蒲田の蚤の市、本の街?神保町などに足を運(yùn)んだ。そのため、「東京百景」は、日本文學(xué)ファンの読者にとっては、獨(dú)特の魅力がある。
2015年、又吉直樹は、処女作「火花」が評(píng)価され、第153回芥川龍之介賞を受賞し、累計(jì)発行部數(shù)は300萬部を突破して、芥川賞受賞作品として歴代第1位を記録した。「東京百景」は、又吉直樹の原點(diǎn)的作品で、「火花」に出てくるさまざまなシーンや原型などの影を「東京百景」で見つけることができる。
又吉直樹が描くストーリーは、ときには溫かく、時(shí)には殘酷で、時(shí)にはマジカル、そして時(shí)には読む人の涙も誘う。また、大都市で暮らし、そこで必死に奮闘している若者の琴線に觸れ、そこで描かれているのは「まさに自分が経験していることだ」と感じる?!盖闊帷工取甘工为M間に、東京の四季、日常が詰まっており、読者が強(qiáng)い共感を覚える內(nèi)容となっている。(編集KN)
「人民網(wǎng)日本語版」2020年6月16日