ほとんどの人にとって、誕生日にロウソクの火を吹き消すというのは、至って普通のことかもしれない。しかし、家族を養(yǎng)うために一生懸命働いている人にとっては、普通の誕生日パーティでさえ「贅沢品」なのかもしれない。最近、「デリバリー配達員がポテトで自分の誕生日を祝う」というハッシュタグの動畫が、中國のネットで大きな話題となっている。
今月21日夜9時ごろ、雲(yún)南省昆明市のあるデリバリー配達員の男性が、ファーストフード店で、次の仕事を待っている間に、しばらく會っていない父親とスマホでビデオ通話をしていた。
夜の食事時間帯も過ぎ、客が少なかったため、店員らもその男性と父親の會話が聞こえる狀態(tài)となっていた。同店の店長は、「父親の『今日はお前の誕生日だけど、何か買って食べたか』という質(zhì)問に、男性は、『食べていない。週末で仕事が忙しいから、忘れていた』と返事し、また、父親が『時間がある時にちゃんと何か買って食べるんだぞ』と言っていた。それで、遅い時間だったが、男性は父親の言うことを聞いて、うちの店でハンバーガーを注文した」と振り返る。
男性はハンバーガーを注文し終えると、店員にポテトを1本だけくれないかと言った。そして座席につくと、その1本のポテトをロウソクに見立て、ハンバーガーに挿した。それを目にした店長は、「誰もかれも毎日必死に暮らしを立てているんだと、どうしようもなく切ない気持ちになった。そこでその場にいた數(shù)人の店員たちと話し合って、簡単ながら一緒に彼の誕生日を祝うことにした」と振り返る。
その後、店員たちは男性の元にやってきて誕生日の歌を歌い、フライドチキンやポテト、コーラなどを並べた。そして、ハンバーガーに挿されたロウソク代わりのポテトに、ケチャップの「火」を付けて、男性のために特別な「ミニ誕生日パーティ」を開いた。
動畫を見たネットユーザーたちからは、「男性のとてもうれしそうな表情に心が和み、感動させられた」や「暮らしを立てていくのは本當(dāng)に大変。関心を示し合えるというのは本當(dāng)に心溫まること」などのコメントが次々と寄せられた。
一生懸命生きている全ての人が、その一生懸命さに見合った扱いを受けられますように!(編集KN)
「人民網(wǎng)日本語版」2020年6月29日