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北京でローカルフードフェス開催、テーマは煎餅!

人民網(wǎng)日本語版 2020年09月14日15:38
北京でローカルフードフェス開催、テーマは煎餅!
舊式の三輪車を改造した北平機器の「煎餅」屋臺(撮影?勝又あや子)

北京市朝陽區(qū)百子灣にある皇包車大院で9月12日と13日、「2020煎餅フェスティバル」が開催された。人民網(wǎng)が伝えた。

日本でいう煎餅(せんべい)は、うるち米をつぶすかつくかして延ばし、直火で焼いた米果を指す。だが、中國の煎餅(ジエンビン)は、漢字は同じでもまったく別物で、小麥粉などを水で溶いた生地を薄くクレープのように焼き、揚げパンなどを包んだもの。北京など中國北方地域でよく食べられる軽食で、朝ごはんやおやつとして人気だ。

今回のイベントには、こうした伝統(tǒng)的な煎餅だけでなく、ツナや北京ダックを具材に使ったアレンジ版も見られた。さらにはアボカドペーストを使ったメキシコ風(fēng)のものや、日本のクレープやお好み焼きまであり、小麥粉生地を使ったさまざまなローカルグルメを集めたお祭りといった趣になっていた。

このフェスティバルは、北京のクラフトビールの作り手である北平機器が主催。今回ですでに4回目となる。北平機器のフードメニューには普段から煎餅など北京らしさあふれるメニューが用意されている。これは、北京で昔から食べられている味を殘し、広めていきたいとの思いからだという。このイベントの開催にも、そんな思いがこめられている。

開催初日となった12日午後、會場にはすでに多くの人が詰めかけ、熱気であふれていた。ある出展者に聞いたところによると、12日夜の時點で、2000人が來場したという。會場ではどの店の前にも長蛇の列ができ、さまざまなテイストの煎餅を味わっていた。中でも人気は白毛煎餅王。普段から行列のできる店として有名だが、このフェスティバルでも大変な人気ぶりだった。あまりの売れ行きに、途中で生地がなくなってしまうというアクシデントが発生。煎餅を手に入れるまで実に2時間以上かかったという人もいた。

會場には中國人のほか、外國人の姿も多く見られた。北京で暮らす日本人の松嶋さんもその一人。13日に會場を訪れ、人気店の列に並んだ。「煎餅はもともと好物。今回のフェスには、北京の有名店が出店しているのだろうと期待して行ってみました。実際、大変な人混みで、人気店が出店しているのだと実感しました。白毛煎餅王のものを食べましたが、味も香りも大満足でした。ビールに合う味ですね。他のお店も試したかったのですが、お腹が一杯になってしまいました。次の機會に試したいと思います」との感想を寄せた。

會場に並んだ屋臺の丸い鉄板の上で、次々に焼かれていくアツアツの煎餅。伝統(tǒng)的な揚げパンだけでなく、ツナやアボカド、北京ダックなど、バラエティー豊かな具材を包み込んだ煎餅に、北京っ子だけでなく外國人も笑顔でかぶりつく。その光景は、美味しいものに國境はなく、ローカルフードがインターナショナルフードになり得ることを証明しているかのようだった。(文/勝又あや子)

「人民網(wǎng)日本語版」2020年9月14日

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