重慶市忠県の柑橘類がシンガポールで人気となり、マレーシアの新鮮なドリアンが重慶のスーパーで飛ぶように売れ、重慶で製造されたライトトラックを積んだ貨物船がフィリピンの港に到著している。
第13次五カ年計(jì)畫(2016‐20年)期間中、「西部陸海新ルート(中國西部エリアの海と陸の新ルート)」が開通して同エリアと世界各地が繋がり、重慶市や四川省、貴州省、甘粛省などから出荷された貨物が、鉄道で南下し、広西壯(チワン)族自治區(qū)欽州市の港など沿海の通関地で、船に乗り換え、世界へと輸出されている。
西部陸海新ルートは、現(xiàn)在すでに成熟した國際貿(mào)易ルートとなっている。11月30日の時點(diǎn)で、重慶と欽州を結(jié)ぶ西部陸海新ルートの鉄道?海路結(jié)合輸送便は累計(jì)で2717便運(yùn)行され、延べ約98億4000萬元(1元は約15.9円)相當(dāng)の輸出貨物、延べ約72億8000萬元相當(dāng)の國內(nèi)取引貨物が輸送された。
交通と物流はこれまで重慶にとって対外開放のうえで大きなボトルネックになっていた。重慶から水路を使うと、長江の河口まで約2000キロもある。一方、重慶から広西チワン族自治區(qū)欽州市の港までの距離は約1000キロだ。
「東の河口まではかなり遠(yuǎn)いので、南下できないかと考えた」と話す重慶市政府通関地物流弁公室の胡紅兵副主任によると、2017年から、重慶は南下する物流ルートの建設(shè)推進(jìn)計(jì)畫を進(jìn)めるようになり、同年9月25日に、南下する鉄道と海路がリンクする定期ルートが開設(shè)。第一便が重慶から出発した。それにより、西部の企業(yè)には南下して西部から海に出るという新しい選択肢ができた。
重慶市璧山區(qū)にある大江動力設(shè)備製造有限公司の熊暁華?総経理は、「以前、東部エリアを経て海路に切り替えるルートでは、東南アジアまで1ヶ月近くかかっていた。今は、鉄道で欽州市の港まで運(yùn)ぶことができるようになり、全過程がわずか約1週間にまで短縮した。當(dāng)社は毎月、400萬ドル(1ドルは約103.6円)相當(dāng)以上の製品を、西部の陸海新ルートを通して東南アジア市場に輸出している」と話す。
新ルートが開設(shè)され、効率も向上した?,F(xiàn)時點(diǎn)で、西部陸海新ルートを通して輸送される貨物の種類は500種類以上に上り、95ヶ國?地域の249港に向けて輸出されている。胡副主任によると、西部陸海新ルートができ、重慶の物流ターミナルとしての役割がより際立つようになった。西に向かう國際定期貨物列車「中歐班列」、南に向かう西部陸海新ルート、東に向かう「ゴールデン水路」と稱される長江航路が重慶でつながるからだ。今年1月から9月にかけて、西部陸海新ルートと、中歐班列(重慶-ドイツ?デュースブルク)、長江航路を通して、65億元以上相當(dāng)の貨物を積んだ6500コンテナ以上が輸送された。陸海新通道運(yùn)営有限公司の劉義真総経理助理は、「複數(shù)のルートとつながっているため、鉄道で運(yùn)ばれたコンテナを船に積み替え、海路で運(yùn)ばれたコンテナを鉄道に積み替えることができるようになり、輸出入貨物が『ワン切符』で目的地まで輸送できるようになった。途中で中の荷物を積み卸しする必要はないため、荷物の破損率も最大限低減することができている」と説明する。
新ルートが開設(shè)され、新たな貿(mào)易ルールもできた?!感庞脿顩Q済+海路―鉄道リンク」により、沿海地域の國際金融?決算が內(nèi)陸部に導(dǎo)入されている。劉総経理助理は、「當(dāng)社は中國銀行と契約を締結(jié)し、鉄道?海路結(jié)合輸送便で輸送される輸出入貨物運(yùn)送狀を重慶で発行している。全プロセスを、1枚の運(yùn)送狀で輸送でき、リンクの効率が向上した。輸出入企業(yè)は船荷証券を使って融資することもでき、資金コストを削減できる?,F(xiàn)在、西部陸海新ルートはすでに中國西部エリアの12省をカバーしており、西部エリアの対外開放水準(zhǔn)が一層向上している。2019年、東南アジア諸國連合(ASEAN)との輸出入総額は前年比で、重慶が43.2%増、甘粛省が47.2%増、四川省が19.7%増、広西チワン族自治區(qū)が13.3%増となった」と話す。
西部陸海新ルートは現(xiàn)在、西部エリアの開発と開放のために強(qiáng)力なエネルギーを注入している。「西部陸海新ルートをめぐっては、『13+1』の省?區(qū)?市が連攜して共同構(gòu)築する構(gòu)造が形成されている」と話す重慶市政府通関地物流弁公室の巴川江主任によると、昨年10月、西部12省は海南省、広東省湛江市と、重慶で「西部陸海新ルートを共同構(gòu)築する枠組み協(xié)定」に調(diào)印した。それをベースに、重慶は西部陸海新ルート物流?運(yùn)営組織センターを立ち上げ、今はルート沿線の稅関、通関地、交通などの當(dāng)局と連攜して、西部陸海新ルート公共情報(bào)プラットフォームを構(gòu)築して、連攜がウィンウィンになるよう取り組んでいる。実際の運(yùn)営において、各省の運(yùn)営者は「陸海新ルート會社」名義で、業(yè)務(wù)を展開し、サービスネットワークを拡大し、共に話し合い、共に建設(shè)し、共に分かち合っている。そして、西部エリアが世界中の資源統(tǒng)合、経済一體化を?qū)g現(xiàn)できるよう全力で牽引している。(編集KN)
「人民網(wǎng)日本語版」2020年12月28日