第7回全國國勢調(diào)査の結(jié)果が11日に発表された。それによると、2020年の中國の人口は14億1千萬人となり、世界の総人口の約18%を占め、中國は引き続き世界一の人口大國だった。その一方で、中國の高齢化の進展が加速し、都市化率が上昇し、東北地域の人口がこの10年間でマイナス成長に転じたことも、広く注目を集めた。こうしたことは中國の今後の経済発展にどんな影響を與えるだろうか?!腑h(huán)球時報」が伝えた。
「シルバー経済」が大きな発展の可能性
第7回國勢調(diào)査の結(jié)果によると、現(xiàn)在、中國は高齢者人口の數(shù)が非常に多く、60歳以上が2億6千萬人に上り、うち65歳以上は1億9千萬人に達する。10年と比較すると、16-59歳の生産年齢人口は4千萬人以上減少した。調(diào)査指導グループの副グループ長を務める國家統(tǒng)計局の寧吉■(吉へんに吉)局長は、「人口高齢化はこれからの比較的長期にわたる中國の基本的な國情であり、それはチャレンジであり、チャンスでもある。高齢化は『シルバー経済』の発展を促進し、高齢者向け製品?サービスの消費を拡大し、技術(shù)の進歩を推進する上でプラスになる」との見方を示した。
中國の人口問題の研究に長年取り組んできた中泰証券の李迅雷チーフエコノミストは取材に、「一國の高齢化プロセスにおいて、通常は経済成長率の鈍化を伴う。日本、ドイツ、韓國はいずれもそうだ。しかし、だからといってこうした國の経済におけるモデル転換の成功が妨げられることはなかった。労働力が減少したことから、こうした國は生産性の向上をより重視せざるを得ず、先端製造業(yè)とサービス業(yè)に発展の可能性をより多く求めざるを得なくなったからだ」と述べた。
李氏は、「最も典型的なものは高齢者向けヘルスケア産業(yè)で、今後、非常に大きな発展の可能性がある。高齢者の増加によって、その國の貯蓄率が低下し、より多くの資金が消費に回るようになり、中國経済の投資けん引型経済から消費けん引型経済への転換を推進し、経済発展がより健全になる」との見方を示した。
日本の東京大學社會科學研究所の丸川知雄教授は11日に取材に、「経済が発達した國ほど少子高齢化の問題にぶつかりやすい。中國と日本は関連分野において協(xié)力を進めることができる。これまでに一部の日本企業(yè)が中國で老人ホームを開設するなどしてきた」と述べた。
東北振興は「差別化発展」を
東北地域は今回の國勢調(diào)査の結(jié)果で特に注目を集める話題となった。データによると、20年の東北3省の総人口は9851萬人で1億人に迫り、規(guī)模が引き続き大きかったが、10年前に比べるとマイナス成長で、1101萬人減少した。同時に、國內(nèi)総生産(GDP)に占める東北3省の比率が年々低下した。第1四半期(1-3月)の前年同期比GDP成長率は遼寧省が12.9%、黒竜江省が12.4%、吉林省が14.9%で、いずれも全國平均を下回った。寧氏は、「東北地域の人口が減少したが、この地域は人材のストックが豊富で、経済発展の強靱性がなお高く、ポテンシャルも高い」と述べた。
李氏は、「重工業(yè)主體の東北経済が全國の経済モデル転換の中でその重要性を徐々に低下させていくのは當たり前のことだ。過去に米國の東部地域は経済が非常に発達していたが、今では西海岸地域に追い越されている。五大湖地域のデトロイトはかつては光り輝く『モーターシテ?!护坤盲郡?、『ラストベルト』に変わってしまった。東北経済の成長率はここ數(shù)年は相対的に低くなっているが、これは東部の発達する省と比較した場合、相対的に低くなっているというだけで、東北経済がだめになったという訳ではない。東北経済の振興では東部の発達した?。▍^(qū)?市)をお手本にしてインターネット産業(yè)や半導體産業(yè)に力を入れる必要はない。東北地域は差別化した発展を目指し、この地域ならではの優(yōu)位性に軸足を置くべきだ。たとえば大規(guī)模な植物栽培業(yè)や設備製造業(yè)などを強化するべきだ」との見方を示した。
都市化率上昇は農(nóng)業(yè)にとって好材料
國勢調(diào)査の結(jié)果によると、この10年間で中國の都市部人口の割合は14.21ポイント上昇して63.89%に達し、1億人あまりが農(nóng)村から都市部に流入したことになる?,F(xiàn)在、中國の都市化率は世界の「中の上」レベルで、中國の一人當たりGDPが世界の「中の上」レベルであることとほぼ釣り合う。
李氏は、「現(xiàn)在の都市化率の上昇ペースから考えて、28年前後には、中國の都市化率は70%に達する見込みだ。農(nóng)村人口の減少は、現(xiàn)代型農(nóng)業(yè)の発展にとっては好材料だ。先進的科學技術(shù)、インターネットの都市部から農(nóng)村への持続的な浸透は、とりわけ農(nóng)業(yè)と結(jié)びつくことで、農(nóng)村経済を大いに振興し発展させるだろう」との見方を示した。(編集KS)
「人民網(wǎng)日本語版」2021年5月12日