中國人民大學(xué)人口?発展研究センターが共同で開催した「中國大學(xué)生結(jié)婚?出産観シンポジウム」で発表された「中國大學(xué)生結(jié)婚?出産観報告」によると、調(diào)査に答えた大學(xué)生の61%が「結(jié)婚する」と答え、「結(jié)婚しない」という明確な回答は7%にとどまった。また理想の結(jié)婚年齢は27.82歳だった。全體的に見て、大學(xué)生の結(jié)婚願望は予想を上回っていた。
出産願望を見ると、大學(xué)生の理想の子供の數(shù)は平均1.85人だった?;卮黏筏看髮W(xué)生の80%が「理想は2人」と明確に答えた。
報告は、9800人分の回答サンプルを抜き取り分析した。その平均年齢は20.3歳。中國全土の大學(xué)30校の大學(xué)生が調(diào)査の対象で、一人っ子の割合は約36%だった。
この結(jié)果に、研究者や一部のネットユーザーは驚きを隠せなかったようだ。なぜなら近年、中國の婚姻屆提出件數(shù)や出生數(shù)は、減少の一途をたどっているからだ。例えば、2021年の婚姻屆提出件數(shù)は763萬7000件で、ここ約30年で最少だった。同年の出生數(shù)も1062萬人と、2020年の1200萬を下回った。
中國人民大學(xué)家庭?性別研究センターの李婷主任は、「研究結(jié)果は、大學(xué)生が依然として結(jié)婚や出産を期待していることを示しており、中國文化のベースにあるものを反映している。西洋諸國の脫家庭化、脫婚姻化、脫制度化と異なり、中國文化のベースにおいて家族関係はとても重要で、大學(xué)生は結(jié)婚や家庭に依然としてあこがれを抱いている」と分析しているものの、「この報告の最も重要な情報は、中國の今の大學(xué)生の結(jié)婚や出産のバリューベースがすでに変化していることを示している」と付け加えている。
報告によると、結(jié)婚願望を促進する要素で、大學(xué)生が最も重視しているのは、婚姻の精神的、感情的支えといった役割であると同時に、物質(zhì)的支えの屬性との両立も期待している。出産の意義について、大學(xué)生は子育ての意義や感情的価値を重視しており、老後の面倒などをみてもらうために出産を考慮するという回答は最も少なかった。
つまり、大學(xué)生は、助け合う相手を見つけるために戀愛することを選び、一緒に進歩するという目標(biāo)実現(xiàn)を願っているということだ。また、精神的支えや悩みなどの話し相手、自分の存在意義などを求めて結(jié)婚を選び、自分が成長すると同時に、子供の成長を見守るという感情的価値を得るために出産を選んでいるということだ。
李センター長は、「全ての過程において、大學(xué)生の『自分の感情的価値や意義』を求める姿勢が際立っている。これは、結(jié)婚や出産を社會規(guī)範(fàn)の一種と見なしたり、結(jié)婚や家庭を社會的役割の基礎(chǔ)として重視していたりした前世代とは異なる」と分析する。
「老後の面倒を見てもらうために子供を育てる」という観念が薄れているというのも最も典型的な変化だ。調(diào)査に答えたある女子大生は、「老後の面倒を見てもらうために子供を育てるというのは、とてもばかげている。老後の保障がほしいなら、たくさん保険に加入するほうが実際的」との見方を示した。
Z世代の青年の場合、いろんな方法で結(jié)婚や出産をせかしても、逆に反感を買ってしまう可能性がある。國が出産を奨勵し、出産や子育ての負(fù)擔(dān)を積極的に軽減しようと取り組んでいるのを背景に、李さんは、「結(jié)婚や出産をせかしても、今の若者にはほとんど効果がないだろう。理解を示して我慢し、気長に待つことが必要だ」との見方を示す。
この報告の別の重要な発見も、出産サポート関連の政策決定に啓発を與えるものとなっている。
報告によると、出産の足かせとなる要素で、大學(xué)生に最も影響を與えるのは住宅コストや養(yǎng)育コストで、男女別で見ると、男子大學(xué)生が結(jié)婚?出産コストを心配しているのに対して、女子大生は自身のキャリアアップのことを最も心配していた。つまり男女のニーズを総合的に考慮した公共政策が必要であるということだ。
中國人口學(xué)會の會長を務(wù)める南開大學(xué)経済學(xué)教授の原新氏は、シンポジウムで、「『公共』の領(lǐng)域において、女性が社會の労働に參加する姿が多くの人の心に刻まれている。しかし、『プライベート』な領(lǐng)域では、男性のほうが依然として、職場で奮闘し、お金を稼いで家族を養(yǎng)わなければならない理由が多く、家庭や子供の世話の負(fù)擔(dān)は女性が多くを擔(dān)わなければならないのが現(xiàn)狀だ。そのため、女性の負(fù)擔(dān)は非常に大きい」との見方を示す。
中國の多くの地域が、産休を増やしたり、出産手當(dāng)を給付したりといった出産サポート対策を打ち出しているが、その効果については、今後の評価が待たれる。今の大學(xué)生が少しずつ社會に出て、人生の岐路に立つ時、どんな選択をするのか、期待しながらゆっくりと観察することになるだろう。 (編集KN)
「人民網(wǎng)日本語版」2022年5月17日