ライト付きの仕切り付きテーブルに食事用テーブル、文房具、ロッカーなどが完備された「研習社」は、80後(1980年代生まれ)の陸文婷さんが江蘇省無錫市で経営している有料自習室だ。自習室內(nèi)には44人分の座席が設けられており、ウォーターサーバーや電子レンジのほか、お茶やお菓子なども準備されている。中國新聞社が報じた。
陸さんは取材に対して、「大學院受験生はほぼ毎日來る。資格試験を受ける人は試験前といった特定の時期にやって來る。學生は主に冬休みと夏休みに來る。そして作家は確実に毎日來る」と説明し、「ほとんどのサラリーマンにとって、電子機器やエンターテインメントが大きな誘惑になる。自分の競爭力を高めるためには『充電』が絶対に必要」と話す。
今年、中國全土の大學院受験生は500萬人を超える見込みだ。大學院受験生や資格試験受験者が、快適に勉強ができる環(huán)境を必要としており、「有料自習室」という新たな業(yè)態(tài)が誕生している。
企業(yè)情報検索サイト「天眼査」の統(tǒng)計によると、中國全土に「有料自習室」関連の企業(yè)が3700社以上ある。ここ5年の間に発足した「有料自習室」関連企業(yè)が全體の90%を占めており、新興産業(yè)の屬性が非常に強い。
「自習室にお金を払うのは、勉強に沒頭できるから。自習室では、周りにいる人がみんな一生懸命勉強しており、『頑張っているのは自分だけではない』と感じることができる」など、取材に応えた人の多くは、「勉強するための雰囲気を共有できるなら、お金を払っても良い」と感じていた。
長江デルタ地域の経済は発展しており、高等教育機関や科學研究機関が集まっているため、自然と學生や労働者が集まって來る。そして、そこに住む多くの人が快適に「充電」できる環(huán)境のために、お金を出すことを厭わない。
生活サービスを提供するプラットフォーム「美団」の統(tǒng)計によると、長江デルタで有料自習室が最も多いのは上海で、年間成長率も最も高い。江蘇省を見ると、有料自習室が最も人気となっているのは、南京、蘇州、徐州、淮安、無錫で、25歳以下のユーザーが全體の40.4%を占めている。
また、シェア自習室市場は、三線都市や四線都市にまで広がりをみせている。
陸さんによると、「地方の小都市によっては、有料自習室人気が一層高まりを見せている場所もある。長江デルタの三線都市や四線都市は、自習室をオープンさせるハードルが低く、ニーズも高いため、ポテンシャルが大きい」という。(編集KN)
「人民網(wǎng)日本語版」2022年11月11日