上海で生まれ育った「上海っ子」は、元宵節(jié)(舊暦1月15日、今年は2月5日)に食べる湯圓(もち米粉で餡を包み茹でた団子)を食べないことには春節(jié)(舊正月、今年は1月22日)が終わらないと考えている人が少なくない。今年の元宵節(jié)が近づくにつれて、上海では、湯圓の売り上げが日増しに伸びている。
そして冷凍の湯圓を購(gòu)入したり、店で食べたりするよりも、手作りの出來立ての湯圓を買い求める方が上海っ子にとっては重要なため、たとえ1~2時(shí)間の長(zhǎng)蛇の列に並ぶことになったとしても、その購(gòu)入したいという気持ちには影響しないようだ。
上海市陝西南路の老舗「美心新點(diǎn)心店」は晝時(shí)分になると湯圓を買い求める人で折り返しができるほどの長(zhǎng)蛇の列に。
メーカーの多くが、今年の湯圓の販売量は例年に比べると著しく増加しているとしている。老舗の「寧波湯団店」の徐正留マネージャーは、「ここ2日間、湯圓の販売量は、1日あたり6~7萬個(gè)に上っている。元宵節(jié)の前後2日間には、1日10萬個(gè)を上回るかもしれない」としている。
上海市の豫園景勝地にある老舗の「寧波湯団店」。
湯圓の餡の種類を見てみると、肉餡入りの湯圓は上海市や華東地區(qū)の際立った特徴と言え、その人気も高い。また肉餡のほかにもナズナ、黒ゴマ、カスタードといったユニークな餡の湯圓も、各メーカーから目玉商品として売り出されている。
また「寧波湯団店」では今年、干支のウサギをデザインした新商品を打ち出している。この新商品は従來のような茹でて作る湯圓ではなく、蒸して作られている?!竷纷哟蟾!工让钉堡椁欷啃律唐筏纹い蠝珗A同様もち米を使い、一つ一つ手作業(yè)で作り上げられた赤い目をした白ウサギのデザインで、ナツメ餡がたっぷり詰められており、蒸しあがったそれを食べると、口いっぱいにナツメの味が広がる。
老舗の「寧波湯団店」が打ち出した干支のウサギをデザインし、蒸して作った「兎子大?!埂?/p>
創(chuàng)意工夫が施されているのは、餡だけではない。老舗レストラン「喬家柵」グループの「喬コーヒー」も、湯圓とコーヒーをコラボさせたクロスオーバー商品を打ち出している。
この新商品の「アメリカンコーヒー湯圓」は端的に言えば、アメリカンコーヒーと湯圓を一緒にしたスイーツ。茹で上げた湯圓にコーヒーを注ぎ、そこにドライキンモクセイを散らしている。コーヒーを味わいながら、湯圓を食べれば、コーヒーの苦みが黒ゴマ餡の湯圓の甘さをほどよく和らげてくれる。コーヒー好きはこの斬新な組み合わせと食感を試してみてはどうだろうか?(編集KM)
アメリカンコーヒーと湯圓をコラボさせた新商品の「アメリカンコーヒー湯圓」。
「人民網(wǎng)日本語版」2023年2月3日