北京市西南部に位置する房山區(qū)の白帯山(石経山)には、隋の末期から唐の初めにかけて創(chuàng)建された1000年以上の歴史を誇る雲(yún)居寺がある。そこには、刻造された石経が計(jì)1萬(wàn)4278枚現(xiàn)存している。中國(guó)で現(xiàn)存する石経としては最大の規(guī)模を誇る。5月18日は國(guó)際博物館の日であるのに合わせて、雲(yún)居寺?石経博物館を取材し、1000年以上の歴史を誇る石経文化を通して、この「中國(guó)北方エリアの大きな寺」の獨(dú)特の魅力に迫った。人民網(wǎng)が報(bào)じた。
約1400年前の隋の時(shí)代の末期、僧?靜琬は仏教の正しい教えである「正法」を守るべく、弟子と共に白帯山で仏経を石に刻んだ。そして、山の石を掘って石室を造り、石経を保存し、山のふもとには寺を創(chuàng)建した?!附U典を守るための寺で、経典により貴重さが増した寺」というのが雲(yún)居寺の最大の特徴だ。その後、繁栄と衰退を繰り返し、何度も修繕され、敷地面積約7萬(wàn)平方メートルの今の大きな寺院となった。石経のほか、雲(yún)居寺には、明代の紙経や清代の木経、さらには唐代の塔や遼代の塔など合わせて10座以上が現(xiàn)存しており、「北京の敦煌」と稱されている。
房山石経は現(xiàn)在、2ヶ所に分けて保管されている。1萬(wàn)82枚は、雲(yún)居寺において溫度や濕度が最も安定している地宮に、4196枚は石経山の石を掘って造られた石室に保管されている。そのうち、一番早い時(shí)期に造られた「雷音洞」は現(xiàn)時(shí)點(diǎn)で唯一公開(kāi)されている石室となっている。
石経は、仏教や文化財(cái)、文學(xué)、書道、歴史、地理といった面で、重要な研究価値があり、中華民族の文化の寶であると同時(shí)に、極めて貴重な世界文化遺産でもある。
2013年から、雲(yún)居寺?石経博物館が企畫する「中華文化の奇跡——北京房山雲(yún)居寺歴史文化展」が中國(guó)各地だけでなく、ドイツやミャンマーといった海外でも開(kāi)催されている。博物館は現(xiàn)在、イタリアで文化交流活動(dòng)を展開(kāi)する計(jì)畫を立てているという。
イタリア?ミラノで開(kāi)催が予定されている展示イベントでは、雲(yún)居寺の石経の歴史を主線に據(jù)え、その拓本やパネル、説明文、シーン、撮影作品といったさまざまな形式を通して、雲(yún)居寺の奧深い歴史?文化遺産、1000年以上の歴史を誇る石経文化を紹介することになっている。またVRゴーグルを著用して雲(yún)居寺に「ワープ」し、清代の「龍蔵」木経板を印刷するという、中國(guó)で長(zhǎng)い歴史を誇る伝統(tǒng)的な印刷技術(shù)を體験できるインタラクティブエリアも設(shè)置される予定だ。(編集KN)
「人民網(wǎng)日本語(yǔ)版」2023年5月18日