その女性はかつて、顎変形癥だった。自分の容貌が原因で大きなコンプレックスを抱き、さらには容姿が原因で教師になるという夢もかなえられずにいた。しかしその一方で、彼女は周囲からの溢れんばかりの愛を受けた幸運(yùn)な女性でもあった。善意ある人々からの支援を受けて美しく変身を遂げ、夢を?qū)g現(xiàn)するための第一歩を踏み出した。中央テレビニュースが伝えた。
幼い時に顎変形癥に
努力して教育系の大學(xué)に合格
この女性の名前は秋さん、今年23歳、遼寧省葫蘆島市にある小さな村落の出身だ。
秋さんは12歳の時、不幸にも顎変形癥を患い、顔に歪みが見られ始めた。さらに不運(yùn)なことに、秋さんの母親が2013年にがんでこの世を去り、その3年後には父親も交通事故で亡くなった。しかし、不幸が彼女を完全に打ちのめすことはなかった。2016年、秋さんは希望していた教育系の大學(xué)を受験して合格。そして抜群の成績で卒業(yè)した。
教員免許が取得できず
ボランティアで授業(yè)補(bǔ)習(xí)を始める
勉強(qiáng)や実習(xí)を重ねるうちに、秋さんは教師になりたいという思いを強(qiáng)くした。しかし、関連規(guī)定によると、顔面の変形が激しい人は教育職に就くのに相応しくないと定められており、秋さんは教員免許を取得することができなかった。それでも秋さんは求職活動を続けたが、その都度挫折を繰り返した。
このような困難に直面しても、秋さんは決して諦めなかった。彼女は農(nóng)村にボランティアで補(bǔ)習(xí)所を作り、留守児童(両親の出稼ぎで農(nóng)村部に殘された子ども)を?qū)澫螭耸跇I(yè)の補(bǔ)習(xí)指導(dǎo)を始めた。
善意ある人が秋さんの整形手術(shù)費(fèi)用を支援
秋さん「學(xué)習(xí)指導(dǎo)を通じて子供たちに愛を伝えたい」
同郷の人たちはそんな秋さんを見て心を痛め、秋さんの病気治療のために5萬元(約77萬円)を集めた。しかし手術(shù)の難易度は高く、リスクも高かったため、手術(shù)を引き受けようとする醫(yī)師はほとんどいなかった。また、手術(shù)費(fèi)用は秋さんにとって天文學(xué)的に大きな金額だった。
しかし偶然にも、「全國道徳模範(fàn)」に選ばれた郭明義さんが、秋さんのことを伝え聞いた。秋さんの狀況は手術(shù)をすれば改善されることを確認(rèn)した郭さんは、すぐに資金募集に一役買おうと決め、同時に手術(shù)ができるレベルを備えた病院に連絡(luò)を取った。
そして今年6月末、秋さんは整形手術(shù)を受けた。術(shù)後回復(fù)期も過ぎた今、彼女は、「手術(shù)前は、他人に顔を見られるのが怖くてたまらず、外出時はずっとうつむいたまま歩いていた。今は、しっかり頭を上げて前を向いて道を歩くことができるようになり、朗らかなすっきりした気持ちで日々を過ごしている」と話す。
6月、郭明義さんの慈善団體メンバーが西蔵(チベット)自治區(qū)拉薩(ラサ)市那曲(ナクチュ)第二高等學(xué)校を訪れ、同校の貧困學(xué)生に寄付を行うと同時に、秋さんのエピソードについて話した。同校はすぐさま、貧困學(xué)生約50人の課外指導(dǎo)員として秋さんを招聘したいと申し出た。
秋さんは今、著実に一歩ずつ、自分の夢に近づいている。秋さんは、北京や上海からの求人オファーを辭退している。彼女は、「私は山間部に戻って教師になり、より多くの子供たちを外の世界に羽ばたかせたい」と抱負(fù)を語る。教員免許を取得して1日も早く教師になるという夢をかなえるために、秋さんは教員試験の準(zhǔn)備を進(jìn)めている。(編集KM)
「人民網(wǎng)日本語版」2020年8月18日