山東省血液センターは今月6日、「7歳の男の子が毒キノコを食べて食中毒になり、生命に危険が及んでいる。すでに集中治療室(ICU)で9日間にわたる治療を受けている。毎日血漿3000ミリリットルを必要としており、取り急ぎ獻(xiàn)血を求む」というメッセージを発表した。
このメッセージが発表されると、各地から心ある市民が獻(xiàn)血に駆け付け、同日夜9時(shí)45分時(shí)點(diǎn)までに、367人が13萬(wàn)ミリリットル以上の獻(xiàn)血をおこなった。
そして、進(jìn)んで獻(xiàn)血しようと市民が殺到したため、7日午後3時(shí)ごろ、同センターは、「獻(xiàn)血はしばらく停止する」と発表した。
7歳の子供が野生の毒キノコ入りスープを飲んで食中毒
9日間で血漿約2萬(wàn)ミリリットルを輸血
公園で採(cǎi)った野生の毒キノコ入りのスープを飲んだ圓圓君(7歳、仮名)と大人2人に嘔吐などの食中毒癥狀が発癥した。その後、大人2人は病院で治療を受けてすぐに回復(fù)したものの、圓圓君は翌日に病狀が悪化し、現(xiàn)在も懸命な治療が続いている。
圓圓君の治療には、毎日血液ろ過(guò)と血漿交換が必要なため、9日間ですでに約2萬(wàn)ミリリットルの血漿を輸血した。圓圓君の血液型は、4種類の血液型の中でも最も少ないAB型。山東省血液センターのAB型血漿の保有量はその時(shí)點(diǎn)ですでに不足が極めて深刻だったため、圓圓君の治療に使える血漿はわずか3日分しかなくなっていた。そのため同センターはメディアを通して、圓圓君の命を救うために、一人でも多くの市民が進(jìn)んで獻(xiàn)血してほしいと呼びかけた。
チャーターバスを手配して獻(xiàn)血に訪れた市民も
獻(xiàn)血呼びかけに日沒(méi)前にはすでに獻(xiàn)血の列
「今すでにシェア自転車に乗っていて、獻(xiàn)血に向かうところだ」、「私はAB型なので、すぐに獻(xiàn)血に行きます」。
今月6日に、獻(xiàn)血を呼びかけるメッセージが出されると、圓圓君を救うために、市民らは進(jìn)んで獻(xiàn)血にやって來(lái)て、中には他の地域から車を運(yùn)転して駆け付けた人やバスをチャーターしてやって來(lái)た人もいたという。
今回最高齢の獻(xiàn)血者となった王さん(女性、52歳)は、車酔いしたため血圧がやや高くなってしまい、傍らでしばし休憩中だった。彼女は、「普段はとても健康だし、各項(xiàng)目の指標(biāo)も正常。午後に獻(xiàn)血が必要という話を聞いて、すぐにやって來(lái)た。この話を聞いた時(shí)はちょうど公園で太極拳をしていたところだった」と話し、著ていた太極拳用の服を指しながら、「服を著替える暇もなく、車に乗ってから家族に連絡(luò)した」と話した。
また妻と息子を連れて獻(xiàn)血にやって來(lái)た劉さんは、「私は元軍人。これまでに何度も獻(xiàn)血してきた」と話した。劉さんの血液型はO型で、妻はAB型のため、夫婦で獻(xiàn)血していた。
989人が32萬(wàn)ミリリットル以上を獻(xiàn)血
血液センター「獻(xiàn)血は2週間暫時(shí)停止」を発表
心ある市民たちが進(jìn)んで獻(xiàn)血に訪れたため、わずか1日で約1000人が合わせて32萬(wàn)2200ミリリットルを獻(xiàn)血した。
今月7日午後3時(shí)ごろ、山東省血液センターは、「食中毒の男の子が必要とするAB型の血液は既に十分確保できたため、獻(xiàn)血は2週間暫時(shí)停止する」と発表した。(編集KN)
「人民網(wǎng)日本語(yǔ)版」2020年9月9日