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小學(xué)生52人全員が無事だった日本の小型船沈沒事故に中國が注目

人民網(wǎng)日本語版 2020年12月10日15:08

11月19日、日本の瀬戸內(nèi)海で、小學(xué)生52人を含む62人が乗った小型船が漂流物に衝突し沈沒した事故が、半月経った今も、中國で話題となっている。なぜなら、小學(xué)生52人全員が無事救助されたことに、中國の保護者の多くが稱賛の聲を上げているからだ。中國青年報が報じた。

同日、小學(xué)生52人と、教師5人、船員5人の合わせて62人を乗せて、香川県坂出市沖にある與島の北側(cè)を航行していた小型船「Shrimp of Art」が、漂流物に衝突し沈沒した。日本メディアの報道によると、小型船が沈み始めたため、沈沒は避けられないと判斷した船長が、118番通報をした後、小學(xué)生52人に救命胴衣を著けて海に飛び込むよう指示した。勇敢な一部の児童が率先して海に飛び込み、その後、他の児童にも飛び込むよう勵ましたという。こうして小學(xué)生たちは、互いに勵まし、助け合い、沈みかけた船から次々海に飛び込み、近くにいた漁船が駆け付けるまで、多くの児童が海の中で救助を待っていた。中國の保護者たちが驚いているのは、日本の小學(xué)生のほとんどが泳げるだけでなく、命の危険に直面しても、パニックになることなく、互いに助け合い、危機を乗り越えた點だ。

今回、日本の小學(xué)生が船の沈沒事故に落ち著いて対応し、自分の命を守ることのできる行動をしたことで、中國の保護者や學(xué)者たちは、日本の學(xué)校における體育教育に學(xué)ぶ価値があると改めて認識させられている。

雲(yún)南大學(xué)體育學(xué)院の王宗平院長は、「このケースは、體育教育は孤立した存在ではなく、『三生教育(生命、生存、生活)』と密接に結(jié)びついていることを示している。體育教育は、學(xué)生たちにもっと健康になり、楽しく生き、生活してもらうことが根本的な目的。中國の體育教育も、『學(xué)ぶ』と『生きる』ことをさらにうまく結(jié)びつけていかなければならない。そして、『學(xué)ぶ』ことはプロセスであり、経過であって、その目的と根本は『生きる』ことにあることを認識しなければならない」と指摘している。

日本の筑波大學(xué)體育系の小野誠司準教授は取材に対して、「日本では、ほとんど全ての學(xué)校で水泳の授業(yè)がある。しかし、水泳の授業(yè)の目標は、學(xué)生が泳げるようになることだけではない。水難事故への対応というのも、日本の學(xué)生が水泳の授業(yè)で學(xué)ぶ重要な內(nèi)容。日本の學(xué)校には、著衣水泳の授業(yè)がある。その授業(yè)では、通常の衣服を著たまま水の中に入るとどうなるかを?qū)g感し、どのように身體をコントロールするかを體験する。水に落ちた時に、ちょうど水著を著ているということは考えにくい。実験では、普通の衣服は水著の4倍以上の水を吸うことが分かっている。泳ぎをマスターしている學(xué)生でも、普通の衣服を著ている時に水に落ちると、思うように體が動かないと感じる。もし、學(xué)生が著衣水泳の授業(yè)を受けたことがないと、突然水難事故にあった時に冷靜に対応できない」と説明した。

そして、「今回の沈沒事故は、日本でも注目を集めている。52人の小學(xué)生が巻き込まれており、冬の海水の溫度が非常に低い時に、全員が無事だったというのは本當(dāng)に奇跡的。今回の事故が起きて、日本の教育界も考えさせられている。例えば、危機管理関連の水泳の授業(yè)の価値が認められているものの、學(xué)生たちの興味が電子機器に向いている狀況下で、どのように新たな形で楽しく體育に參加し続けてもらうかなどだ」と語った。

今回の沈沒事故で、危機に直面した時、日本の小學(xué)生が互いに勵まし合い、助け合った経緯に、中國の保護者や學(xué)者たちは、「なぜ、日本の児童の団結(jié)して協(xié)力する能力はこれほど高いのだろう」と感心している。

実際には、これも體育教育と関係がある。

王院長は、「體育は競爭であると同時に、協(xié)力して競爭するものでもある」と指摘する。

今年4月、オランダの高校生25人が、1920年建造の帆船「ウィルドスワン」でキューバから帰國したというニュースは、中國で大きな話題となった。當(dāng)時、新型コロナウイルスの影響で、6週間の帆船実習(xí)を終え、帰國便に乗る予定だった25人はキューバで寄港を拒否され空路で帰れなくなった。そのため、最終的に、教師のサポートの下、「ウィルドスワン」でオランダに帰國することにした。そして、38日間かけて大西洋を渡り、無事帰國し、家に戻ることができた。このオランダの高校生の快挙にも、中國の保護者たちは、「そのような決定をする勇気はどこから來るのか。そして、本當(dāng)にやってのけた」と目を丸くした。

學(xué)生はスポーツに參加することで、チームワークを?qū)Wぶこともできる。ピンチの時に、みんなで知恵を出し合い、力を一つにすることを?qū)Wぶことができる。王院長は、「中國は今、集団球技系の種目を體育の授業(yè)に取り入れることをより重視するようになっている。例えば、サッカーをすることを推奨しているのも、學(xué)生にチームワークを?qū)Wんでもらうためだ。しかし、中國の多くの學(xué)校、教師、保護者は、學(xué)校の體育を通して、學(xué)生がチームワークを?qū)Wぶことの大切さを十分には認識していない」との見方を示す。

歐米や日本などの學(xué)校における體育活動の展開を観察すると、サッカーやバスケットボール、野球、ラグビー、アイスホッケーなどの集団球技が人気を集めていることが見て取れる。そして、それらの種目を展開する過程で、學(xué)生には一致団結(jié)を特に強調(diào)して教えている。水泳や體操、テニスなどの個人種目であっても、それらの國は、チームプレーを提唱している。例えば、水泳のリレー各種種目の団體戦などがある。チームプレーの精神というのは、単に學(xué)生が力を合わせて試合に勝つというだけではなく、みんなでピンチや挫折に対応し、一人ひとりが自分の責(zé)任を果たすという部分にも表れる。

中國は昔から団結(jié)を重視する國だ。王院長は、「國家レベル、社會レベルの団結(jié)だけでなく、小さな範囲、一つの機関、一つのグループという小さなレベルでの団結(jié)も重視しなければならない。體育は、児童たちにそのような小さな範囲で、身近な団結(jié)力を感じ、それを育ててもらうのに最も適したプラットフォームだ」と指摘する。(編集KN)

「人民網(wǎng)日本語版」2020年12月10日

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