ここ數(shù)年、中國では年末のこの時期になると、故宮博物院を始めとする博物館や美術(shù)館、そして出版社などが販売する様々なカレンダーが話題となる。そして日本の「手帳文化」の影響をうけた手帳も若い人々を中心に注目を集めている。今回はそんな中國のカレンダーや手帳事情について紹介していこう!人民網(wǎng)が伝えた。
差別化するため、どんどんてんこ盛りになってきたカレンダー
カレンダー自體は以前から中國でも年末になると、年賀カードや年越しの飾りと一緒に卸売市場でたくさん売られていたものだ。當時は壁掛けタイプが多く、赤や黃色を基調(diào)としためでたいイラストや文字、水墨畫といったデザインが多かった。そして卓上タイプのカレンダーは大抵企業(yè)のロゴ入りで、可愛いとは言い難いイラストか水墨畫、文化財などの寫真を使ったものなどが主流だった。
ところが2009年から故宮博物院が発売し始めた「故宮日めくりカレンダー(故宮日歴)」や出版社が販売した「紅樓夢」などをテーマにしたカレンダーなどの登場を皮切りに、中國におけるカレンダーブームが「勃発」。これらのカレンダーのほとんどはブックタイプで、日めくりとなっており、手帳の役割も擔っている點が特徴的だ。文化クリエイティブグッズに対する人気も後押しとなり、カレンダー人気が過熱する一方で、今や差別化をつけるために、見た目の良さや豆知識など、カレンダー以外の要素がてんこ盛りになってきているというのが現(xiàn)狀だ。怠け者の著者は結(jié)局數(shù)ページ開いただけで、次の年になってしまったので、日めくりを本當に毎日読んでいる人がいるのか、ちょっと疑わしい気持ちを抱いてしまう。
日本の手帳とはちょっと違う中國の「手帳」
年玉手帳やビジネス手帳、システム手帳といったように、日本では手帳を持ち歩く人が少なくない。當初はビジネスマンの時間管理を目的とした手帳が多かったが、1990年代頃からは、學(xué)生からビジネスマンまで、それぞれが好みの手帳を購入して使用するというスタイルが根付くようになっていった。
一方で、中國でもいわゆる「手帳文化」が若者を中心に高い人気を誇っている。當初は手帳そのものよりも手帳をデコレーションするためのマスキングテープやシール、各種ペンといった周辺アイテムが注目を集めていたが、次第に手帳そのものの使い勝手の良さなども追求されるようになってきている。しかし、中國における「手帳」は小ぶりのスケッチブックやノートなども全て含まれており、スケジュール帳をベースに、イラストやデコレーションをして、日記代わりに使用する日本と異なり、日記からスケッチ、レシピ、旅行記といったようにその使い方も様々。これらを「ノートに記録する」ことを「手帳文化」と呼んでいる。
このようにカレンダーにしても、手帳にしても、同じような商品にも関わらず、その使い方や求めるものが中國と日本では少し異なっている點は面白い。そして、今やスマホ一つでスケジュールから日記のような記録、果ては寫真や動畫による記録も手軽になっているにも関わらず、敢えて日めくりカレンダーを購入し、紙とペンを使って記録することを選んでいる中國の若者たちは、スピーディな世の中の流れや新しいものが溢れる中で、自分や自分の暮らしぶりといった身近なものに目を向けようとしているのかもしれない(文?イラスト?玄番登史江、袁蒙)。
イラストで知ろう!イマドキ中國
人民網(wǎng)ではもっと身近なスタイルで今どきの中國を読者の皆さんに知ってもらうため、「つるにはまるまるむし爺さん」と「へのへのもへ郎」、「へめへめくつ美」の3人が流行語やカルチャー、時事問題など幅広いジャンルにおける「イマドキ」を紹介。中國ってこんな國なんだ!と興味を抱き、理解を深めるきっかけにしてみてください。
「人民網(wǎng)日本語版」2020年12月25日