月に1萬元（1元は約16.9円）以上稼げる動畫サイトの運(yùn)営者や年収が1千萬元にもなる配信パーソナリティがいる……こうしたケースは、ますます多くの「90後」（1990年代生まれ）や「00後」（2000年代生まれ）の若者にとって、憧れの「サクセスストーリー」になっている。就職支援サイトがまとめた統(tǒng)計(jì)データによると、2020年の上半期だけで、延べ6500萬人の大學(xué)生が同サイトでサイドビジネスの仕事を見つけるために履歴書を送信し、このうち半分近くが自宅でできる、配信パーソナリティなどの仕事を希望したという。「中國青年報(bào)」が伝えた。

新職業(yè)の人材が全體として急成長中

「Mars沈」さんはここ數(shù)日、自分の會社に所屬する2人の配信パーソナリティのスポンサーを見つけるために奔走している。彼が経営するMCN會社（MCNはマルチチャンネルネットワワークの略。営利目的のショート動畫マネジメント會社が提攜や契約などの方法で一定數(shù)のファンや影響力を持つ創(chuàng)作者と手を結(jié)び、プラットフォーム化された運(yùn)営モデルを通じて、創(chuàng)作者に運(yùn)営、ビジネス、マーケティングなどのサービスを提供し、創(chuàng)作者の運(yùn)営コストとリスクを引き下げ、商業(yè)の安定的な営利モデルを?qū)g現(xiàn)することを目指す）は起業(yè)からわずか1ヶ月ほどで、所屬する配信パーソナリティはまだ2人しかおらず、現(xiàn)在は主にカバンやおやつなどの商品のライブコマースを手がけている。

「Mars沈」さんは、「2人の配信パーソナリティの現(xiàn)在の月収は大體1萬元ほどで、自分はまだ利益が出ていない。収入はほとんどないが、この事業(yè)は大いにやりがいがある。これからもっとたくさんの配信パーソナリティを見つけ、ライブコマースの需要がある企業(yè)も見つけて、會社を大きく強(qiáng)くしたい」と話した。

「Mars沈」さんが以前は中央企業(yè)（中央政府直屬の國有企業(yè)）で海員をしていた。制服を著て海上で働いていたか、正裝をしてオフィスに座っていたとは多くの人が思いもよらないだろう。そんな「Mars沈」さんは1年ほど前、「こんな決まり切った環(huán)境の中にはもういたくない。昇進(jìn)だって天井がある感じだし、もうここにいるのはいやだ」と思った。退職したのはちょうど新型コロナウイルス感染癥が猛威を振るっていた時(shí)期で、他の仕事を見つけるのは非常に難しかったいう。

今では毎日、おしゃれなスウェットとサルエルで決めて、ブランドのスニーカーを履き、自宅から10キロメートルくらいの市の中心部にあるコワーキングスペースに行って仕事をする?！缸苑证魏盲蕛Pき方で、安定しないが、やりがいがある」という。

「Mars沈」さんのような新しいタイプの若者たちは、今では「多數(shù)派」だ。BOSS直聘研究院のデータでは、ネットライブコマースの配信パーソナリティ、エレクトロニック?スポーツ（eスポーツ)の関係者、ドローンの操縦者など25種類の新しいポジションの積極的な求職者の平均年齢は24.9歳、人材ストックは前年同期比105％増加したという。こうした新職業(yè)の人材は全體として若年化し、大幅に増加する傾向があるという。

たとえばeスポーツマネジメント擔(dān)當(dāng)者の場合、積極的にこの仕事につきたいという人の平均年齢はわずか22.9歳で、eスポーツ業(yè)界が爆発的に発展した2019年には、人材ストックの増加率が全業(yè)界の平均値の5.2倍にもなった。そのうち22-23歳の若者の占める割合が29.7％に達(dá)した。

それだけではない。ネットのパーソナリティなどの仕事につけるチャンスはほぼ全國各地にある。北京、上海、杭州といった新興業(yè)界が勢いよく発展する都市だけでなく、江西省宜春市、吉林省長春市、河南省鄭州市、江蘇省啓東市、湖南省株洲市、山西省晉中市などの中小都市にも、ネットパーソナリティ、パーソナリティのマネージャー、パーソナリティのスカウトなどの會社が登場した。

楽しくない仕事、面白くない仕事をしたくない若者

上海騎鯨客文化伝播有限公司を創(chuàng)業(yè)した王霆さんは、「今の『90後』や『00後』は、恵まれた家庭で育った人が多い。食べるために働こうとは思わず、自分の好きな仕事を求めている」と話した。王さんは03年に上海戯劇學(xué)院の監(jiān)督學(xué)部を卒業(yè)し、以前はずっと大作映畫を撮ろうと考えていたが、13年に思い切ってショート動畫に転身した?！?001年頃は、3分から5分の動畫を撮るのに100萬元の値をつけたのが、2013年には50萬元になった。2014年になると、ポケットに5萬元の開業(yè)資金を入れた若者もショート動畫を撮って欲しいと言ってやって來るようになった」という。

14年以降、これ以上は小さくならないというほど小規(guī)模な企業(yè)の創(chuàng)業(yè)者が王さんのところでショート動畫を撮影するようになり、その數(shù)はどんどん増えていった。ただ、ニーズは旺盛だが、支払われる費(fèi)用は以前の10分の1ほどになった。ショート動畫業(yè)界は春を迎えているが、ショート動畫の撮影に従事する若者はなかなか見つからず、擔(dān)い手は極めて不安定な狀態(tài)にある。

王さんは長年にわたる起業(yè)の過程で、「若者の求職活動は今や単に仕事を見つけるだけではなくなり、仕事を通じて獲得感を得たいとより強(qiáng)く願うようになった。楽しくない仕事、面白くない仕事はしたくないと考えている」とはっきり感じるようになったという。

王さんのスタジオでは、若い社員は午前9時(shí)出社、午後5時(shí)退社の「社畜」になりたがらず、より興味を感じる仕事をしたがる?！弗俩`ムをまとめるのが難しい。若い社員をオフィスに座らせても、『これじゃクリエイティビティは生まれない。クリエイティビティは夜の10時(shí)以降にならないと生まれない』と言われる」という。

王さんはその後、若い社員が自分の「チームを作って課題をクリアする」というアイデアを思い付いた。年間200萬元のビジネスを経験した責(zé)任者は、自分でチームを率いて仕事をすることができる。仕事の振り分け方、賃金をいくらにするかなど、すべて責(zé)任者が決定する。チームごとにスタジオが1室割り當(dāng)てられる。複數(shù)のスタジオが自主的に連攜して、獨(dú)立採算のミニ會社を作ってもいい。ミニ會社には騎鯨客が資金を投入する。「みんなが社長になる。若者にはこのやり方がより合っている」という。

この方法により、現(xiàn)在では騎鯨客はデザイン會社、イベント會社、動畫會社、テクノロジー會社をそれぞれ1社ずつ擁するようになった。王さんは、「こうした新興の職業(yè)で最も中核となる要素はやはり人だ。彼らのような若い人をうまく使い、十分に使い、自発的にやる気を出して前進(jìn)するようにするにはどうしたらいいか、それがカギを握っている」と話した。（編集KS）

「人民網(wǎng)日本語版」2021年5月24日