浙江省杭州市の徐旭峰さんは12月6日午前5時19分、階下に降りるためのエレベーターを待っていた。その後、空港に行き、6時50分発の飛行機で天津へと向かった。家庭と仕事を両立させるため、徐さんは毎週、天津と杭州を往復する生活を送っており、月曜日になると天津の會社に4時間以上かけて通勤している?!负贾荬忍旖颏蛲鶑汀工工胄欷丹螭稀⑦h距離通勤王者決定戦のチャンピオンと言ってもいいかもしれない。銭江晩報が報じた。
1年間の搭乗回數68回、毎月の交通費は4000元以上
徐さんは朝6時過ぎに空港に到著し、搭乗するとアイマスクをして2時間ほど眠る。そして、8時55分、天津浜海空港T2ターミナルビルに到著し、地下の駐車場に3日間止めていた車を走らせて、9時半に天津保稅區(qū)に到著。すぐに仕事モードに入り、忙しく働き始める。
金曜日になると杭州に戻り、家族と週末を過ごし、月曜日の早朝にはまた天津へ戻る。このように省を跨いで通勤する徐さんは、毎月の飛行機代だけでも4000元(1元は約 17.8円)以上かかるといい、「天津で10年以上積み上げたものがあるので、それを捨てて、杭州市蕭山區(qū)に戻るというわけにもいかない。親も子供もおり、どうなるか分からない賭けのようなことはできない。だからまだ若く、親の介護が必要ないうちに、少しでもお金を貯めておきたい。今後もお金が必要なことだらけ。考えただけでも焦りを感じる。だから歯を食いしばってまだ頑張らないと」と話す。徐さんのこうしたリアルな思いと焦りは、日々必死に働いている多くの人の心の聲を代弁していると言えるだろう。
1984年、杭州市蕭山區(qū)に生まれた徐さんは2011年に、天津保稅區(qū)で輸入車の販売員の仕事を始めた。大學で金型の製造?設計を専攻していた徐さんは経済的な理由から、杭州に頻繁に戻るわけにもいかず、新婚の妻とは離れて暮らすしかなかった。
2012年、徐さん夫妻は天津で一緒に暮らすようになった。2014年には息子が、その2年後には、娘が誕生した。しかし、息子が小學校に通う年齢になると、問題が生じた。除さんは、「自分の両親も妻の両親も杭州に住んでいるので、將來的には必ず杭州に戻ることになる。でも息子が天津の小學校に通った場合、將來杭州に戻った時に勉強についていけなくなってしまう可能性がある。中國の南方と北方エリアでは教育も生活もそのスタイルが異なるからだ。それで、息子には杭州の小學校に通わせることにした」と悩ましい狀況を説明する。
2020年9月、息子が杭州の小學校に入學。當時、徐さんは妻、娘と共に天津に殘り、息子は徐さんの母親が世話をしていた。でも、徐さんは、「ほぼ2週間に1度は杭州に戻って、息子と週末を過ごしていた。重要な事があれば、柔軟にスケジュールを調整して、できるだけ息子のそばにいれるようにしていた」と振り返る。
今年上半期、妻と娘も杭州に戻り、徐さんだけが天津に殘って働くことになった。
天津と杭州を往復する暮らしが始まった徐さんは毎週金曜日午後3時半になると退勤して5時10分の飛行機に乗って杭州に戻る。杭州に到著すると、地下鉄で娘のダンス教室に行き、それが終わる午後8時まで待って一緒に家に帰る。そして、月曜日になると天津に行く?!?ヶ月の飛行機代だけで4000元以上必ずかかる。この1年、飛行機に68回乗った。PCR検査ももう生活の一部になっている」と徐さん。
天津と杭州を往復する暮らしはまだ少なくとも2-3年は続きそうだという徐さんは妻とけんかすることはほとんどなく、「1週間に一度しか會えないので、一緒にいる時間はとても貴重。けんかなんかする暇はない」と話す。一方、専業(yè)主婦の妻は、「夫はたくさんのものを背負ってくれている。毎日、7-8回電話してくれる。夫も私も必死に働くというタイプで本心を偽ったりするようなことはできない性格。彼の大変さには心が痛むものの、とても誇りにも思う。夫は責任感が強く、家族のために進んで犠牲を払ってくれている」とのろける。
徐さんの妻によると、家のローン2萬元と、飛行機代4000元は固定の支出になっているのだという。
天津保稅區(qū)には、自動車業(yè)者が數千社あり、徐さんが勤務するのは中レベルの會社。徐さんは今年、ショート動畫共有アプリ「抖音(TikTok)」のアカウントを開設して、車について紹介するようになり、數ヶ月でフォロワーが數萬人にまで増えた。徐さんは、「今後もおもしろいコンテンツを作っていきたい」と話し、ネットで天津と杭州を往復する生活について紹介した理由について、「働いている人と勵まし合ってがんばりたい。一生懸命働く人たちに、『裸一貫でも、努力すれば、今の僕のようにもなれる』ということを伝えたい」と説明した。
徐さんが、「僕より大変で、僕より努力し、僕より一生懸命働く人はたくさんいる」と話すように、捨てるものもあれば、必ず得るものもあり、この世のつらいこと楽しいことは全て、汗を流してがんばる日常生活の中にあると言えるだろう。(編集KN)
「人民網日本語版」2021年12月10日