早川さんは、「當(dāng)時(shí)の暮らしがあまりにも苦しかったため、母親はある人に紹介してもらい、僕と妹を連れて中國(guó)人の元に嫁いだ。その中國(guó)人が、唐麗忠の父親だった」と語った。その後、早川さんは母親と養(yǎng)父と共に長(zhǎng)春と唐山などで生活をして、工場(chǎng)で働いた。養(yǎng)父と共に暮らした生活を振り返りながら、早川さんは、「養(yǎng)父が中國(guó)人だったので、周囲から苛められることもなかった。生活は非常に苦しかったが、母親や妹と一緒に暮らし、仲が良い中國(guó)の親戚もいたことで、あまり辛くは感じなかった」と語った。

父親がシベリアから日本に帰國(guó)したことを知った早川さんは長(zhǎng)男として日本に帰國(guó)することを決意した。母親と養(yǎng)父の間にはすでに子供が生まれていたので、母親は中國(guó)に留まることになった。1953年、18歳だった早川さんは日本に帰國(guó)した。中學(xué)、高校を卒業(yè)した後、実家の家業(yè)を継いだ。早川さんの父親は日本に帰國(guó)した後、早川さんの母親が日本に帰國(guó)できなかったために、母親の実家で暮らし続けた。そして、別の女性と再婚し、新たな家庭を築いた。

早川さんの母親は一生に13人の子供を育てた。早川さんが長(zhǎng)男で、唐さんが末っ子だ。母親は中日國(guó)交正?；?年前の1970年に51歳の若さで亡くなった。亡くなる前に日本に帰國(guó)することは葉わなかった。早川さんの家に取材に行った當(dāng)日、唐さんは宮城県の母親の実家を訪れ、母親の墓を參った。母親の実家にあるこの墓は唐さんと同じ父親を持つ8人の兄弟姉妹が日本に移った後、もともとあった墓を拡張して建てたものだ。実際は母親の遺骨が埋葬されているわけではなく、遺品を埋葬した衣冠墓だ。母親が亡くなった後、遺骨は中國(guó)の葬儀館に置かれていたが、葬儀館が火災(zāi)に遭ったことから、遺骨もなくなってしまった。唐さんは日本に渡った頃、頻繁に母親の墓參りをした。ある時(shí)期は1カ月に1、2回は訪れた。唐さんは、「母親は一生日本に戻りたいと言っていたのに、亡くなるまで帰國(guó)できなかった」と語った。