在外中國人の多くが、中國にいる家族?親戚を訪問したあと米國に戻る際に、地元の特産品を持ち帰る。ある中國人女性が火鍋の調(diào)味料を米國に持ち込もうとしたところ、米國稅関に沒収された。稅関は、沒収した理由として、「調(diào)味料に入っているチキンコンソメは動物製品だから」としている。実物の動物とは関係がないが、商品名やパッケージに動物のイラストや文字が表示されていたことから沒収の対象となったケースは、かなり多いとみられる。米華字紙「世界日報」の報道を引用して中國僑網(wǎng)が伝えた。
在外中國人の張さんは、米國入國時、稅関の検査員にスーツケースの中身を調(diào)べられた。もともと彼女は、自分の荷物に持込が禁止されている品物など無いと思っていたため、稅関検査について全く心配などしていなかった。ところが、予想外にも、故郷から持ち帰ろうとした火鍋の調(diào)味料5袋が稅関検査で引っかかった。そして検査員は、「調(diào)味料に含まれているチキンコンソメは動物由來のもので、米國への持ち込みは許されていないため、すべて沒収しなければならない」と彼女に告げた。
張さんは慌てて、「チキンコンソメは、鶏を原料として製造されたものではなく、鶏の成分は含まれていない。塩と同じく調(diào)味料の一つだ」と係員に説明した。この時、中國系の稅関係員がやって來たので、張さんはこの係員に事の顛末を説明して助けを求め、中國人が日常使うチキンコンソメという調(diào)味料について理解すべきだと訴えた。だが、予想外に、この中國系の係員も、成分表示を確認したのち、「調(diào)味料には動物成分が含まれている可能性がある。當局は、現(xiàn)時點では成分表示から判斷することしかできない。もし異議がある場合は、規(guī)定に基づき通関手続きの申請文書を稅関に提出することができる。その申請が認められれば、調(diào)味料は全て持ち主に返還される」と述べた。
張さんはその後、自分でチキンコンソメについて調(diào)べた。チキンコンソメには、確かに鶏の成分は含まれておらず、化學(xué)調(diào)味料が主成分だった。チキンコンソメの成分の一つである旨味成分のヌクレオチドが、チキンの味と似ていることから、「チキンコンソメ」という商品名が付けられた。だが、輸出入業(yè)の関係者は次の通り指摘した。
「特にパッケージに動物のイラストや文字が表示されているものについては、稅関は、『三千人を誤って殺してしまっても、一人も見逃すな』の方針で、まず沒収してしまう。當事者はその後、通関企業(yè)に相応の説明文書を作ってもらって異議を唱えることはできる。だが、ほとんどの場合、旅客が沒収された製品はそれほど高額の物ではないため、実際に稅関に異議を申し立てるケースはほぼ皆無だろう」。
海外に住む中國人ネットユーザーの中には、「チキンコンソメに『鶏』の字があったため沒収された」、「パッケージに虎のイラストが入っていた軟膏が動物の成分入りとして沒収された」など、張さんのケースと似たような経験をした人は多い。極端な例では、多くのインスタント麺を同時に米國に持ち込もうとしたネットユーザーは、パッケージにチキンレッグのイラストが入っていた「椎茸?鶏肉ラーメン」は沒収されたが、本物の牛肉が入っていた牛のイラストがない「牛肉醤油ラーメン」は稅関検査をクリアしたという。(編集KM)
「人民網(wǎng)日本語版」2017年4月24日
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