國家郵政局の最新統(tǒng)計(jì)データによると、宅配業(yè)は1日當(dāng)たりで2億人から3億人の顧客にサービスを提供しており、毎日300萬人の宅配員がさまざまな現(xiàn)場で作業(yè)を行い、數(shù)十萬臺の各種宅配車両が荷物を運(yùn)んでいる。宅配業(yè)務(wù)がピークとなる「ダブル11（11月11月のネット通販イベント）」を控え、これらの宅配員が受ける心理的ストレスについて、速やかに解決策を打ち出す必要がある。工人日報が伝えた。

昨年7月、「宅配員ストレス解消ルーム」が北京にお目見えした。この設(shè)備は、ある宅配企業(yè)の北京市豊臺區(qū)方荘にある営業(yè)所に設(shè)けられたが、この「宅配員ストレス解消ルーム」は、これまでに一度開放されただけという。

〇宅配員の7割、「仕事の重責(zé)に耐えきれない」

配達(dá)量が日に日にに増え、顧客とのトラブルが頻発するにつれて、多くの宅配員が、かなり大きな心理的ストレスを抱えるようになっている。國家郵政局はこのほど、第三者機(jī)関に依託し、宅配員の業(yè)務(wù)狀況に関する調(diào)査を?qū)g施した。調(diào)査対象となった約1千人の宅配員のうち約70％が、「仕事の重責(zé)に耐えられない」と答えた。このうち「かなり大きなストレスを受けている」とした人は30％、「大きな仕事上のストレスを抱えている」は28％、「仕事上のストレスに耐えるにはもう限界」は14％を占めた。また、ストレス源として最も多く挙がったのは「報酬?待遇」と「労働時間」で、「顧客との関係」がこれに続いた。

〇新たに登場した「宅配員ストレス解消ルーム」、開放されたのは1度のみ

このような狀況から、宅配企業(yè)は、宅配員の心理的ストレスをめぐる問題に関心を寄せるようになった。昨年7月、「宅配員ストレス解消ルーム」が北京に登場した。この施設(shè)は、宅配員全員に開放されており、マッサージチェア、指圧ボード、ルービック?キューブなどが用意されており、心理コンサルタントが設(shè)置した箱庭療法用の箱やアートセラピー用絵畫などのストレスを軽減するツールも配置されている。だが、この「宅配員ストレス解消ルーム」は、これまでにわずか1度しか開放されたことがない。同設(shè)備を設(shè)けた宅配企業(yè)の擔(dān)當(dāng)者によると、同設(shè)備は現(xiàn)在「調(diào)整中」という。開放していない理由について、同擔(dān)當(dāng)者は明確なコメントを避けた。

専門家の張氏は、「宅配員ストレス解消ルーム」について、次の通り分析した。

「『宅配員ストレス解消ルーム』は、企業(yè)が自発的に設(shè)ける施設(shè)であり、開設(shè)?運(yùn)営?メンテナンスいずれにも経費(fèi)がかかる。一方、宅配料金の単価は、10年前の平均20元（1元は約17.2円）から現(xiàn)在は3元にまで落ち込んでいる。この料金には、荷物引き取り、1千キロメートル以上の輸送、荷物の配達(dá)、さらには再配達(dá)の費(fèi)用が含まれており、ややもすると原価割れの狀態(tài)にもなりかねない。宅配料金が絶えず値下げを迫られることから、宅配業(yè)界には利潤の危機(jī)が生まれ、それに伴い宅配員ストレス解消ルームも運(yùn)営の危機(jī)に陥っている」。

一方、「宅配員ストレス解消ルーム」は、利用者である宅配員の間でも人気がない。劉さんをはじめ、取材に応じた複數(shù)の宅配員は、「たとえ『宅配員ストレス解消ルーム』があっても、行く気はない」ときっぱりと言い放った。彼らからは、「毎日、配達(dá)量が多すぎて、行く時間など捻出できない」、「そんなところに行く暇があるなら、1件でも多く配達(dá)してお金を稼ぐ方が良い」などの意見が挙がった。

〇「宅配員ストレス解消ルーム」で根本的な問題解決は可能か？

中國宅配協(xié)會法務(wù)部の丁紅濤部長は、「愛と関心に溢れた対応措置としての『宅配員ストレス解消ルーム』の創(chuàng)設(shè)は、確かに評価に値する。だが、根本的な問題解決策とは決して言えない。鍵となる対策は、やはり宅配員の業(yè)務(wù)量軽減、収入増、宅配代金の値上げに盡きる」と指摘した。

某宅配大手の広報部副総監(jiān)は、次の通り述べた。

「第一線で働く宅配員の利益を保障するために、各営業(yè)所は一般的に、合理的な休暇の調(diào)整、報酬アップ、福利厚生の充実などの措置を講じている。また、多くの営業(yè)所では、宅配員の報酬について、『基本給プラス歩合給』という報酬システムを?qū)毪筏皮?、合理的な基本給をベースとして、多く働いた分だけ歩合給が増え、上限は設(shè)けていない。宅配量が増加し続けるにつれて、宅配員の収入もそれに応じて増加する。このような方法は全て、『宅配員はその労働量に応じた報酬を得られるよう保証する』という目標(biāo)を?qū)g現(xiàn)するための措置だ」。

また、中國宅配協(xié)會の丁部長は、以下のような見方を示した。

「宅配員の心理的ストレスの大きさと宅配業(yè)界全體のスピード成長との間には、密接な関係がある。また、宅配業(yè)界の発展は、都市の総合交通システム?道路利用?都市管理?団地內(nèi)宅配物受取施設(shè)など、各過程における連攜やサポートが切っても切り離せない。宅配サービスにおいて問題點(diǎn)やトラブルが頻繁に発生することで、宅配員が過大なストレスを受けるという狀況は、関連する管理體制の問題を浮き彫りにしており、社會資源によるサポートや消費(fèi)者の思いやりや理解が必要となる。一方、宅配員自身も、個人としてのスキルを高め、交通ルールを守り、顧客とのコミュニケーション技術(shù)を?qū)Wぶと同時に、仕事上のストレス緩和に努め、それを自身の成長のためのプラスエネルギーに転化するようにしなければならない」。（編集KM）

「人民網(wǎng)日本語版」2017年11月10日