中國と米國の科學研究者が米「Geophysical Research Letters」誌に掲載した最新の研究によると、「青い涙」と呼ばれる浮遊生物のヤコウチュウが近年、中國沿岸部で増殖しており、大量発生の頻度が上がっている。新華網(wǎng)が伝えた。
ヤコウチュウは沿岸部に生息する?yún)g細胞有機物で、細胞內(nèi)にはフルオレセインが含まれる。他の海洋微生物よりも多くの青い光を吸収し、多くの赤い光を放つ。夜間は船や波の干渉を受けると青い光を放つ。そのため研究者は、海の色の変化を分析することによりこの生物を識別できると考えている。
この最新の研究の中で、中國の廈門(アモイ)大學、米國の南フロリダ大學などの機関の科學研究者が、アメリカ航空宇宙局(NASA)の衛(wèi)星及び國際宇宙ステーションが撮影した東中國海の畫像1000點近くを分析し、ヤコウチュウの分布?変化図を作成した。
研究によると、規(guī)模と持続時間に差があるものの、この発光浮遊生物の大量発生の頻度は2003?17年の間に上昇傾向を示している。2017年は4月中旬から7月中旬まで続いた。
ヤコウチュウは海岸線から300キロ離れた場所まで広がることが可能で、従來の予想を上回った。またヤコウチュウは水溫28度で生存できる。これまでの研究では20?25度が生存條件とされていた。
科學研究者は、化學肥料の使用拡大による水の富栄養(yǎng)化がヤコウチュウの広がりの原因の一つで、この流れが今後も數(shù)年続くと予想した。また研究者によると、リモートセンシング畫像を使うことでヤコウチュウの大量発生を全面的に把握することができ、「青い涙」を観賞しようとする観光客により正確な予報を提供できるという。
ただしヤコウチュウの大量発生は海洋生物の害になりうる現(xiàn)象だ。ヤコウチュウそのものは毒性を持たないが、魚のエラに大量につけばその呼吸を妨げ、窒息死させることがある。(編集YF)
「人民網(wǎng)日本語版」2019年6月14日