映畫のスーパーヒーロー「スパイダーマン」は高層ビルの間を飛び交い、地上にゆっくりと無事に著地できるのは不思議な「蜘蛛の糸」のおかげだ。この夢の道具が現(xiàn)在、現(xiàn)実になろうとしている。南開大學薬物化學生物學國家重點実験室、薬學院、機能高分子教育部(?。┲攸c実験室の劉遵峰教授のチームはハイドロゲル繊維を使い、新型の超強靭な「人工蜘蛛の糸」を開発した。強度が高く、ゆっくり跳ね返り、何度も伸縮できる。將來的に高空スロー降下などの多くの分野で使用される可能性がある。この成果を紹介した論文がこのほど、國際的な學術(shù)誌「ネイチャー?コミュニケーションズ」に掲載された??萍既請螭瑏护à俊?/p>
自然界における蜘蛛の糸は高い機械的性質(zhì)を持つ。引張強度が極めて高く、高等級の特殊鋼に相當する。高濕度の環(huán)境では5倍に伸び、そして伸ばした後にほとんど跳ね返らず、ねじれもしない。引っ張って長くなった蜘蛛の糸は水に濡れると元の長さに戻る。そのため獲物がぶつかり長くなった後も自動的に修復し、再利用可能になる。蜘蛛の糸が高い機械的性質(zhì)の組合せを持つことが分かる。
劉氏は「すでに蠶のタンパク質(zhì)を使った人工蜘蛛の糸が作られており、一定の成功を収めている。しかしこの方法は大規(guī)模な拡大が困難だ。合成方法を利用し、蜘蛛の糸の上述した特性を模倣することが、依然として難題となっている」と述べた。
劉氏のチームは試験を繰り返し、非常にシンプルな方法を採用し、ハイドロゲル繊維によって人工蜘蛛の糸を作った。劉氏によると、ハイドロゲル繊維はポリアクリル酸で作られる。ポリアクリル酸には核―鞘構(gòu)造があり、二価イオンを混ぜ加撚することで一定のねじり強度を持ち、その強度を大幅に高めることができる。この新材料は天然の蜘蛛の糸にほぼ相當する力學的性質(zhì)を持つ。
この新材料の開発により、次のことを大膽に想像できるようになった。高層ビルで火災などの緊急事態(tài)が発生した場合、人々は人工蜘蛛の糸で作ったロープを使い、降下し救助を行うことができる。この特殊なロープは人の重さに耐え、ゆっくりと伸び、そしてゴムのように跳ね返ることもない。人もしくは物體の降下の速度を大幅に下げ、衝撃を吸収する役割を果たす。(編集YF)
「人民網(wǎng)日本語版」2019年11月26日