浙江省寧波出身の女性?陳さん(28)は今月5日、浙江省遺言バンクで遺言を作成した。その主な內(nèi)容は、自分名義の不動(dòng)産を親友に相続してもらうこと、そして、もしもの事があった時(shí)にはその友人に獻(xiàn)體の手続きをしてもらうことなどだという。澎湃新聞が報(bào)じた。

杭州市濱江區(qū)のあるIT企業(yè)で働く陳さんは、大學(xué)の時(shí)から共に助け合い、支え合ってきたとても仲の良い親友を相続人に選んだ。

報(bào)道によると、陳さんと親友は、大學(xué)の同級(jí)生で、寮のベッドも上と下だった。卒業(yè)後、陳さんは杭州市で就職し、一方の親友は実家のある溫州市に戻った。卒業(yè)から2年もしないうちに、陳さんは貯金と、親に借りたお金で杭州で小さな家を購(gòu)入した。そして、3年後に、大きな家に買(mǎi)い替えた。

家を買(mǎi)い替えた時(shí)、お金が足りなかった陳さんに、親友はすぐにお金を貸してくれたほか、陳さんが體調(diào)を崩して入院した時(shí)には、溫州から杭州まで足を運(yùn)んで世話をしてくれたという。そして、親友がお見(jiàn)合いをして、婚約した時(shí)も、陳さんはそばに付き添った。そして、一緒にボランティア活動(dòng)もしている。今年の春節(jié)(舊正月、今年は1月25日)、陳さんは親友に會(huì)うために溫州に行き、新型コロナウイルス感染拡大が深刻化したため、そこで半月以上一緒に過(guò)ごすことになった。親友の両親も陳さんには親切に接してくれるという。新型コロナウイルスの問(wèn)題が突如発生したのを機(jī)に、陳さんはもしもの事があった時(shí)のことを考えるようになった。

浙江省遺言バンクの職員は取材に対して、「陳さんは、もしもの事があった時(shí)には獻(xiàn)體したいと願(yuàn)っているものの、両親は同意しない可能性があることを考えて、遺言を作成する時(shí)に、自分の理解者である親友に手続きしてもらうことを選んだ」と説明する。

精神鑑定、顔認(rèn)証の登録、現(xiàn)場(chǎng)での遺言作成、指紋採(cǎi)取、録音?録畫(huà)、証言、遺言の密封、代理保管など、陳さんは「終活」の一連の手続きを1時(shí)間ほどで終えた。

浙江省遺言バンクの創(chuàng)始者?葉世娟さんは取材に対して、「遺言を作成する90後(1990年代生まれ)は少ないものの、ここ數(shù)年は急増している。遺言を作成する90後の數(shù)は2019年に前年比で倍増した。最年少は22歳」と紹介する。

90後が作成する遺言には、一般的な資産のほか、フィギアやロリータスカート、漢服、船の模型、さらに、QQのアカウント、ゲームのアイテムなど、他の年齢層の人に比べるといろんな種類の遺産が記されている。

葉さんによると、未婚、または新婚の90後の遺言に記されている相続人のほとんどは両親で、陳さんのように血縁関係のない人を選ぶケースはまれという。

葉さんは、「若者の未來(lái)は無(wú)限の可能性を秘めている。しかし、不確定要素が多いため、若者が『遺言は高齢者が作成するもの』という固定感を捨て去り、『終活』のことを考えるようになっている。また、遺言は、作成者が亡くなってからしか法律的效力を発しないという特徴があり、若者は、直接贈(zèng)呈するよりも、遺言を作成しておくほうが安心と感じるようになっている」と説明する。（編集KN）

「人民網(wǎng)日本語(yǔ)版」2020年3月11日