太極拳がこのほど、ユネスコ無形文化遺産に登録された。また、ブラインドボックスが120ヶ國以上に向けて輸出され、輸出額は前年同期比で400％増になった。この2つのニュースは全く無縁にも見えるが、実際には共通の方向性がある。その方向性とは、「伝統(tǒng)」と「現(xiàn)代」がコラボレーションする中國文化、バラエティに富み多元性ある「立體的な中國」だ。光明日報(bào)が報(bào)じた。

「中國文化とは？」と中國人に質(zhì)問を投げかけて見ると、十人十色の答えが返ってくるだろう。なぜなら、中國文化はバラエティに富み、それを知り盡くすことは難しいからだ。しかし、遠(yuǎn)い外國の人に同じ質(zhì)問を投げかけると、その答えは単調(diào)なものになるだろう。殘念ながら、それは現(xiàn)実であって、海外の一般の人にとって、中國文化はそれほど知られてはいないからだ。

中國は長い歴史と輝かしい文化を誇り、シルクロードが中國と歐州を繋いで、かつては中國のシルクや陶磁器、茶葉などが歐州で一世を風(fēng)靡した。ヴェルサイユ宮殿をはじめとする歐州の宮殿では今でも、多くの「中國の要素」を目にすることができ、當(dāng)時(shí)の「中國テイスト」の人気ぶりを垣間見ることができる。しかし、歐州の一般の人々の中國文化に対する理解となると、ほとんどが連想するのは京劇やカンフー、シルク、陶磁器、茶葉、龍、太極拳、赤い燈篭など、中國伝統(tǒng)文化の側(cè)面にとどまってしまう。

もちろん、中國文化は伝統(tǒng)文化だけではなく、中國に対するイメージは、「雅びな中華」という、伝統(tǒng)文化を総括した言葉に留まらせてはならない。バラエティに富み、多元化し、立體的な中國文化と中國のイメージを、一人でも多くの海外の人々に目にしてもらい、知ってもらう必要があるだろう。中國人は現(xiàn)在、アグレッシブに生活し、さまざまなものを作りだしている。中國人の物語は変化に富み、喜怒哀楽のある生き生きとした生活を送り、その文化クリエイトやアートの実踐を見ると、長い歴史を誇り、燦然と輝く伝統(tǒng)文化をベースにしながらも、鮮やかで情熱的な現(xiàn)代生活がそこに詰まっている。それらは、各國の人々と心を通わせる要素となるほか、共感を覚えやすい。

実際には、現(xiàn)在の中國の文化クリエイトは、市場のパワーだけで海外進(jìn)出を果たせるようになっている。ここ20年、中國のオンライン文學(xué)が勢いよく臺頭しているのは、非常に鮮明な文化現(xiàn)象だといえる。ここ數(shù)年、中國のオンライン文學(xué)は東南アジアや歐米諸國に大量に進(jìn)出し、好評を博すようになっている。そして今、中國のブラインドボックスも輸出が飛ぶ鳥を落とす勢いで増加しており、ブームを起こしている。

太極拳はユネスコ無形文化遺産に登録され、オンライン文學(xué)やブラインドボックスが海外進(jìn)出に成功し、中國の人々の自國文化に対する自信は増す一方となっている。貴重な伝統(tǒng)文化の価値を重視すると同時(shí)に、現(xiàn)在のライフスタイルや文化クリエイトの獨(dú)特の魅力にも目を向けなければならない。対外文化交流や海外への文化PRにおいては、「高尚な文學(xué)や蕓術(shù)作品」と「通俗的な文學(xué)?蕓術(shù)?演蕓」ものを分けるしきたりを捨てなければならない。優(yōu)美、優(yōu)雅な「殿堂級」の伝統(tǒng)文化をPRすると同時(shí)に、現(xiàn)在の中國人のライフスタイルを自信をもって紹介し、その人生のドラマ、文化の実踐、アート?クリエイトの成果を世界に伝えなければならない。

日本や韓國などの歴史、文化背景は中國とよく似ている。それらの國の経験は中國が參考にするに値する。例えば、日本はアニメ文化を全力で海外にPRし、大成功している?，F(xiàn)在、日本のアニメは世界に影響を與える文化のジャンルとなっており、そのイメージは、日本の文化に対するイメージの中でも代表的な存在とさえなっている。韓國もさらに大々的な取り組みをしている。韓國政府主導(dǎo)の対外文化交流活動において、主役は人気アイドルであり、彼らの派手な歌やダンスが売りだ。政府がポップカルチャーを重視し、それをサポートしてきたため、「K-POP」がアジアを席巻し、世界に影響を與えるようになっている。韓國文化は今、韓國で人気のアイドルや映畫、ドラマを通して、數(shù)多くの人の心に飛び込んでいる。

それらとは対照的に、中國のオンライン文學(xué)、アニメ、ブラインドボックス、ポップカルチャー、及びそれらが代表するライフスタイルは、いずれも大きな世論のプレッシャーに直面している。対外文化交流において、それらが「中國文化の代名詞」としての重責(zé)を擔(dān)うというのは、まだ想像もできない。対外文化交流において、伝統(tǒng)文化に高い優(yōu)位性があることは疑いの余地のない事実だ。それらは獨(dú)特な特徴を備えているため、一目で見分けがつく。例えば、伝統(tǒng)文化の太極拳や京劇を、海外の人は一目見ただけで、「中國」を連想する。何百年、ひいては1千年以上の時(shí)間をかけて、數(shù)多くの人が心血を注いで、模索やクリエイトを重ねに重ね、力と思慮のすべてを盡くして洗練させ、昇華させたことで、伝統(tǒng)文化は中國文化の最も輝く部分を象徴するものとなった。中國の伝統(tǒng)文化は変化に富み、優(yōu)美で、エレガント、ミステリアス。それらの要素により、中國の文化は他の國の文化と全く異なる文化となり、海外の多くの人を魅了している。しかし、優(yōu)秀な伝統(tǒng)文化を十分にPRすると同時(shí)に、現(xiàn)在のライフスタイルや文化クリエイトに対する自信を深め、よりバラエティに富み、多元化し、立體的な中國文化全體を、いかにしてPRするかが、重視し、考えるべき重要な課題となっている。（編集KN）

「人民網(wǎng)日本語版」2020年12月25日