中國では現(xiàn)在、ウーマノミクスならぬ「マノミクス」が臺頭している。長年、ターミナル消費(fèi)市場において、男性は最下層だった。注目を集めているある消費(fèi)市場における価値の序列を表す図を見ると、上から順に女性、子供、高齢者、ペットと続き、ワーストが男性となっている。しかし、「ウーマノミクス」が長年主導(dǎo)してきた消費(fèi)において、男性がついに臺頭し始め、「爆買い」は、女性の「専売特許」ではなくなっている。そして、男性は「消費(fèi)力が弱い」という、これまでのイメージは覆り、「財(cái)布のひもの緩い男性」が消費(fèi)市場において中堅(jiān)となり、その消費(fèi)の領(lǐng)域は各種生活、娯楽、仕事のシーンにまでどんどん広がっている。
各種統(tǒng)計(jì)、分析データを見ると、男性消費(fèi)者が普段最もお金を使うカテゴリーは、飲食、理容、3C(コンピューター、通信、電子)、服?靴だ。伝統(tǒng)的な意義におけるこれら「男性向け」カテゴリーのほか、美容、娯楽、コスメなどの分野の男性消費(fèi)市場の人気にも火がつきつつある?!割喢嫫顐帴蜘`ム」が巻き起こっていることで、多くの男性も自分の容姿に注意を向けるようになっているようだ。
統(tǒng)計(jì)によると、2020年メディカル美容の消費(fèi)グループのうち、約10%が男性だった。メディカル美容は、新型コロナウイルス感染癥拡大発生後も、消費(fèi)が後退するどころか、逆に成長している分野で、それを利用する男性が目に見えて増加している。日用品やメディカル美容などの業(yè)界も、男性消費(fèi)者の開拓を一層重視するようになっており、男性「顔面偏差値」市場の盛り上げに拍車をかけている。
その他、男性消費(fèi)者の客単価や消費(fèi)頻度は、フィギュアや鞋、アニメ、エレクトロニック?スポーツ(eスポーツ)関連商品といったお金のかかる趣味のカテゴリーにおいて上位を占めている。
業(yè)界の調(diào)査によると、男性消費(fèi)者は継続的に高度化し、オンラインショッピングを楽しみ、過剰消費(fèi)にさえなっている。男性消費(fèi)者は消費(fèi)頻度こそ高くないものの、客単価は決して低くなく、あるブランドに一旦注目し、好きになると、「常連客」となり、その「忠誠度」は女性を遙かに上回っており、消費(fèi)能量やポテンシャルを過小評価することはできない。
獨(dú)身男性の増加が「マノミクス」に拍車
獨(dú)身人口、特に獨(dú)身の男性の割合は年々高まっており、「マノミクス」時代の幕開けに拍車をかけている。中國國家統(tǒng)計(jì)局の統(tǒng)計(jì)によると、中國の獨(dú)身人口は現(xiàn)在、2億4000萬人に達(dá)している。第7回國勢調(diào)査の20‐49歳の統(tǒng)計(jì)によると、中國の獨(dú)身男性の數(shù)は女性を上回っている。獨(dú)身の道を選ぶ男性は、家庭において背負(fù)う負(fù)擔(dān)も軽く、個人消費(fèi)能力を発揮し、比較的多い時間と金銭を使い、自分を満足させるようになっている。
蘇寧金融研究院のシニア研究員の付一夫氏によると、獨(dú)身のグループの貯蓄性向は、既婚者のグループよりも弱いのに対して、限界消費(fèi)性向は既婚者グループより強(qiáng)い。また男性消費(fèi)者のオンライン消費(fèi)力も女性より高く、過剰消費(fèi)の傾向にさえある。
実際には、2017年から、男性のオンライン消費(fèi)支出は女性を超えており、コスメや服といった分野でも一定の地位を占めるようになってきている。
市場の動向を見ると、男性は、ブランドのコンセプトやブランドがもたらす価値感、ブランドブレミアムに注目している。有名ブラントとのコラボ商品や中國の伝統(tǒng)的要素を取り入れたおしゃれな國産品のトレンド「國潮」関連の商品、「手作り」、「巨匠」、「國際大賞」などの謳い文句で価値や質(zhì)を向上させている商品などが、男性消費(fèi)者に非常に人気となりやすい。
消費(fèi)が高度化する中國の言語環(huán)境を見ると、「ノンバイナリー消費(fèi)」というのが大きな流れとなっている。男性の自分のイメージ管理意識が高まり、性別二元制も変わる中、男女に分けた消費(fèi)のニーズに変化が起きており、その境界がますます曖昧になっている。そのため、趣味などに基づいて、消費(fèi)グループを分類するほうがより科學(xué)的にさえなっている。
これまでは「大衆(zhòng)」と「マニア」という大きなくくりで分けられていた消費(fèi)市場は今、若者、家庭、スポーツ愛好者、健康マニアなど、趣味などに基づいて細(xì)分化して分類されるようになっている。そして、消費(fèi)者に対してより精度を上げてピックアップしなければならないようになっており、ブランドの発展にとっては新たな課題となっている。もちろん、「形式は変わっても本質(zhì)は変わらない」という言葉があるように、ブランドが生き殘るカギは、商品そのものの良し悪しであることに変わりはないだろう?!弗Ι`マノミクス」であっても、「マノミクス」であっても、消費(fèi)者にとっては「良い商品」というのがいつでも最も重要な要素だからだ。(編集KN)
「人民網(wǎng)日本語版」2021年11月11日