中國人民大學國際通貨研究所がこのほど発表した「人民元國際化報告2015年」によると、人民元の國際化指數(shù)が2009年末の0.02％から14年末は2.47％に上昇し、5年間で120倍以上の伸びを示した。15年には人民元國際化の初期の目標が基本的に達成され、今後2年以內(nèi)に第4の通貨になる見込みが出てきたという。人民日報が伝えた。

▽金融取引が人民元國際シェア拡大推進の主要パワー

09年に國境を越えた取引における人民元建て決済事業(yè)が試験的にスタートしてから5年余りが経ち、その間に人民元の國際化レベルは急速な伸びを維持してきた。

試算によると、14年末現(xiàn)在、人民元國際化指數(shù)は2.47％。同じ時期には米ドル、ユーロ、英ポンド、日本円の4大主要通貨の國際市場での使用の割合がそれぞれ低下した一方、人民元、オーストラリアドル、カナダドル、その他の新興國の通貨の割合がそれぞれ上昇した。

同大の陳雨露學長は、「おおまかな計算では、15年第2四半期（4-6月）の人民元國際化指數(shù)は2.9％に上がり、元と円との開きは1ポイントにも満たない。ここから、『1ベルト、1ロード』（シルクロード経済ベルト、21世紀海上シルクロード）建設の段階的な実施にともない、とりわけ資本項目の緩やかな開放といった政策の推進にともない、人民元は2年以內(nèi)に日本円を抜いて、第4の國際通貨になる可能性がある」と述べた。

同報告によると、人民元國際化は貿(mào)易の計算?決済と金融取引の計算?決済の両輪が駆動するものから変化し、このうち金融取引が人民元國際化シェア上昇を後押しする主要なパワーになりつつある。14年の人民元建て直接投資額は1兆500億元（約20兆9908億円）に達して、前年比96.5％増加した。グローバル資本や金融取引に占める人民元の割合も2.8％に達した。これと同時に、中國人民銀行（中央銀行）は世界の32カ國?地域の金融當局と通貨互換協(xié)定を結(jié)び、その額は3兆1千億元（約61兆9730億円）に上る。今年4月末現(xiàn)在、海外の中央銀行や金融當局が保有する人民元建て資産の殘高は6667億元（約13兆3282億円）に上る。