「関西人ということもあり、人に笑ってもらうことが大好き」という西田さん。せっかく中國にいるのだから、今度は中國の文化を身につけなければと、これまで學(xué)んだきた中國語をも生かし、人を笑顔にできる中國の“相聲”に引きつけられ、中國の無形文化財継承人(非物質(zhì)文化遺産伝承人)にも指定される“相聲”役者、丁広泉(ディン?グアンチュエン)先生が無償で開講する“相聲”の稽古場を訪ねた。しかし、現(xiàn)実はそう甘くはなく、「中國語の表現(xiàn)力が足りない」として、丁先生に門前払いを食らった。それに挫折することなく、“相聲”に対する思いを先生にぶつけ、なんとか弟子として稽古場に迎えてもらうことができた。「彼の思いに心を動かされた。弟子は數(shù)百人といるが、日本人は彼が2人目だった」と丁先生は當時の思いを明かす。その後、師匠は“相聲”の段(ネタ)を覚えるよう西田さんに課題を與えていった。西田さんは段の一つ一つを一生懸命覚え、師匠に披露するたびに「中國語力まで伸びていった」と師匠を驚かせた。そうして“相聲”に用いられる中國の故事や生きた言葉の掛け合いを覚えることで、西田さんの中國語は見る見るうちに上達していった。様々な中國語コンテストなどにも積極的に參加し、そのステージでも“相聲”から學(xué)んだ伝統(tǒng)文化の知識を生かしながら賞を受賞し、同校の「中國語學(xué)習のお手本」と評価されるまでに成長した。
日本の漫才と中國の“相聲”の違いについて西田さんは、ちょうど中國語の“搞笑(gǎo xiào)”と“逗笑(dòuxiào)”の違いに似ていると例える?!案阈Α堡趣?、手段は何であれ、面白いことをしてどうにか相手を笑わせることが目的。日本の漫才はそれに近いと話す。一方で、“逗笑”とは、相手を笑わせることを最終的な目的とせず、聞く人の自然な笑いをそそる行為だという?!跋嗦暋堡悉长巍岸盒Α堡水敜郡?、話す內(nèi)容はもっぱら過去の物語を、今の人々に紹介しているだけのものが多いという。そのユーモアな表現(xiàn)や言葉遣い、リズムによって聴衆(zhòng)の笑いをそそる。そのため、お腹を抱えて大笑いするようなことは滅多に見られない。しかし、話を聞いていて面白いと思うだけでなく、終わってからも後味を殘すのが“相聲”の醍醐味だと語る。往々にして聞き終わった後にその話の道理や教訓(xùn)、含蓄がしみじみと伝わり、そこには必ず學(xué)ぶ過程があると西田さんは語る。
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