中國の崔天凱駐米大使はこのほど人民日報に寄稿し「中米間に領(lǐng)土爭いはない。南中國海をめぐる爭いが中米間の問題となるべきではないし、ましてや中米の『戦略競爭』と見なされるべきではない」と指摘した。人民日報が伝えた。

崔大使は「南中國海情勢はかなり長期間にわたりコントロール可能で、中國と地域の他の國々は努力して溝を管理?コントロールしてきたうえ、全般的に友好協(xié)力関係を発展させ続けてきた。だが約5、6年前から南中國海情勢は緊張し始めた。これは米國の打ち出した『アジアへの転換』政策とほぼ同時期だ」とした。

また「フィリピンが南中國海をめぐる爭いの仲裁を一方的に申し立てたことは、仲裁には國家間の同意の基礎(chǔ)が必要という通常の実踐に背離し、法律を政治的道具にする意図は明々白々だ。仲裁裁判は、仲裁手続きの國際的な亂用への扉も開いた。交渉と協(xié)議を通じた爭いの解決という各國の努力を損ない、弱め、最終的には國際法の権威と有効性を損なう。中國が仲裁裁判を斷固として拒絶するのは自らの利益を守るためであり、國際正義を堅(jiān)持し、國際法の基本原則を守る責(zé)任の履行でもある。一方米國は『航行の自由』を口実に駆逐艦、空母、戦略爆撃機(jī)、偵察機(jī)を南中國海に派遣して武力を誇示している。これは典型的な『強(qiáng)権すなわち正しい道理』の表れだ」と指摘。

「南中國海航路は中國と多くの域內(nèi)國の経済的な生命線であり、あらゆる努力を通じてこの海域の商業(yè)流通が妨げられないようにし、地域情勢を撹亂するいかなる企てにも斷固として反対すべきだ。米側(cè)が大量の軍艦、軍用機(jī)、先進(jìn)兵器を南中國海に集結(jié)させていることが、各國の商用、民生用船舶の航行の自由を真に脅かすことを人々は懸念している。このような大規(guī)模な軍備の集中は、世界のどこにおいても緊張の根本的原因だ」とした。

崔大使はさらに「自らの権益と國際正義を守る中國の意志は斷固として揺るがず、いかなる圧力にも屈することはないし、核心的利益を取引することもない?，F(xiàn)在の情勢下、爭いの直接の當(dāng)事國による?yún)f(xié)議が依然唯一の実行可能かつ有効な道であり、中國はすでに地続きの隣國14カ國中12カ國と陸上國境を確定し、ベトナムとも北部灣（トンキン灣）の海洋境界を畫定した。南中國海をめぐる爭いの解決に向けた中國の外交努力が仲裁の紙くず1枚や空母數(shù)隻によって妨げられることもない」と述べた。

崔大使は最後に「冷戦思考は現(xiàn)代世界の問題を解決できない。中國は米國と非衝突?非対立、相互尊重、協(xié)力?ウィンウィンの新型の大國関係の構(gòu)築に盡力している?，F(xiàn)在の世界において、米國は協(xié)力パートナーを必要としているのか、それとも想像の『敵』を必要としているのか？米國が正しい選択をすることを希望する」と強(qiáng)調(diào)した。（編集NA）

「人民網(wǎng)日本語版」2016年7月18日