A4のコピー用紙1枚の厚さは0.095ミリメートル、そしてこのほど中國(guó)が新しく生産したガラスの厚さはわずか0.12ミリメートル。コピー用紙を少し厚くしただけのガラスだが、自動(dòng)車が時(shí)速150キロのスピードで衝突しても傷ひとつもつかないという。

セミの羽根のように薄いこのガラスは超薄板電子タッチガラスとも呼ばれ、電子情報(bào)端末などに使用されるスクリーン産業(yè)のコアとなる材料で、スマホやパソコン、テレビのスクリーンとして利用されている。ガラスが薄ければ薄いほど、透明性がよりよく、柔軟性もより優(yōu)れ、重さもより軽くなる。だがその一方で、薄すぎると割れやすく、薄さだけでなく強(qiáng)度と柔軟性をいかに両立させるかが、世界的な難題の一つとなっている。

1950年代末に、イギリスのガラス製造企業(yè)であるピルキントンがフロートガラスの開発に成功したことを世界に向けて発表した。各國(guó)はその特許を買い取ろうとやっきになったが、ピルキントン社は中國(guó)に対してのみ技術(shù)提供を制限した。これを受け、中國(guó)はガラス製造業(yè)において自主的なイノベーションが必要だと意識(shí)し始めた。

海外のガラス製造技術(shù)の提供制限を受けた中國(guó)は、蚌埠ガラス工業(yè)デザイン研究院の主席科學(xué)者彭壽氏と彼が率いる研究チームが30年以上の試行錯(cuò)誤を重ね、完全に獨(dú)自の知的財(cái)産権をもつ中國(guó)製の超薄板ガラスを世界に進(jìn)出させた。中國(guó)の技術(shù)における突破と革新は、超薄板ガラスの國(guó)際市場(chǎng)における価格を三分の二ほど低下させるに至った。

ガラスの機(jī)能の優(yōu)劣を決める重要な鍵となるのが、原材料の成分比率と高溫で溶解する際に原材料に発生する化學(xué)変化であるため、爐內(nèi)の溫度は重要な作用を及ぼし、プラスマイナス2度の溫度差だけでも、ガラスの性能に多大な影響を與える。

高溫のほかにも、スズ槽も重要な要素の一つ。溶解したガラスの液體はスズ槽に流れ込むが、液體の密度が高いために、ガラス溶液はその上に浮き、それを左右からローラーで引き伸ばして薄くした後に、焼き鈍しが爐の中で行われる。ガラスの製造過(guò)程において調(diào)整しなければならないパラメーターは非常に多いということがこのことからもみてとれる。

努力と革新を続けてきたことが、中國(guó)製の超薄板ガラスの世界市場(chǎng)規(guī)模を広めることに繋がっている。2014年以前、中國(guó)産の電子情報(bào)端末のスクリーンに使われる材料の世界での販売量はほぼゼロだったが、わずか4年間の間に、その國(guó)際市場(chǎng)での割合が40％にも達(dá)している。

中國(guó)の製造業(yè)はゼロから一を生み出しており、現(xiàn)在、中國(guó)の多くの製造企業(yè)が世界市場(chǎng)で人気を博している。だが、製造業(yè)分野における競(jìng)爭(zhēng)にはゴールはなく、世界市場(chǎng)をリードしたといってもこれは一時(shí)的なもので、追い越し、追い越されるというのが製造業(yè)分野の常だ。中國(guó)は多くの分野で依然として遅れている。今後も、引き続き更に完璧な製品を製造することを追い求めるというのが中國(guó)製造産業(yè)の目標(biāo)であると言えるだろう。（編集HQ）

「人民網(wǎng)日本語(yǔ)版」2018年5月15日