新年を迎えて間もないこの時期、フランスのマクロン大統(tǒng)領が古代シルクロードの起點である西安を訪れ、初の中國公式訪問をスタートさせた。マクロン大統(tǒng)領は中國共産黨第19回全國代表大會開催後、中國が招聘した初の歐州連合(EU)のメンバー國の大統(tǒng)領となった。西安を起點とするマクロン大統(tǒng)領の訪中は、中國の歴史や文化への敬意を示しているだけでなく、中國が提唱する「一帯一路」(the Belt and Road)との深い関係を感じさせる。そして次の「一帯一路」國際協(xié)力サミットフォーラムは來年、その陝西省西安市で行われる計畫だ。マクロン大統(tǒng)領は西安の大明宮における講演と習近平國家主席に會見した際のいずれにおいても「一帯一路」イニシアティブを高く評価した。(文:王義桅?中國人民大學國際関係學部教授。人民日報海外版コラム「望海樓」掲載)
実際、マクロン大統(tǒng)領は昨年9月に行われた「『一帯一路』:アジア戦略提攜」をテーマとするボアオアジアフォーラムのパリ會議において中國側の代表者と會見した際に、「『一帯一路』は中國が打ち出した重大なイニシアティブであり、政治や経済、文化の面において重要な意義を備えている。フランスは中國と共に関連する規(guī)則と基準を遵守した上で、『一帯一路』に関する取り組みに積極的に參加し、ユーラシアとアフリカ諸國の繁栄と安定した発展を促進していきたい」との意向を示している。
フランスが「一帯一路」への支持を高らかに表明する理由として、以下の數點が挙げられる。
1.「一帯一路」參加を通じて対中國関係をリード
中仏関係は中國が西側諸國や歐州各國と関係を築いていく上で、モデル的な存在となっている。フランスは1964年に西側で初めて中國と外交関係を結んだ大國となり、ドミノ効果を引き起こした。フランスは西側諸國をリードするかたちで「一帯一路」の枠組みにおける中國との協(xié)力を強化し、歐州ひいては世界におけるフランスの地位を確かなものとし、また高めようとしている。
2.「一帯一路」參加を通じて海外市場を拡大
マクロン大統(tǒng)領は中國がフランスでの投資を増加し、より多くの雇用機會を創(chuàng)出し、フランス側の貿易赤字を減少させることを望んでいる。2018年以降、中國経済の國內需要が徐々に成長し、中國市場への參入規(guī)制が少なくなると予測されている。今年11月には上海で國際輸入博覧會が開かれる計畫となっており、中國へのフランスの輸出増加に有利に働くと見られている。
3.「一帯一路」參加を通じてフランスと歐州の理念広める
英國のEU離脫や米トランプ大統(tǒng)領の就任に伴う「米國優(yōu)先」政策が生じ、大西洋橫斷貿易投資パートナーシップ協(xié)定(TTIP)は中止に追い込まれ、歐州各國は第二次世界大戦後から自國の経済を支えてきた貿易関係を改めて評価し始めている。大西洋諸國の関係にバランスをとるため、フランスはユーラシア大陸を一層重視するように呼びかけている。同時に、フランスは「一帯一路」がもたらす多國間外交やグローバルガバナンス、多地域協(xié)力を非常に重視しており、「一帯一路」に參加することで自國の理念を広めようとしている。
4.「一帯一路」參加を通じてフランスと歐州の基準を普及させる
マクロン大統(tǒng)領は、歐州が中國の「一帯一路」の取り組みに積極的に參加するように呼びかけるのと同時に、中國と歐州が「互恵的なパートナシップの枠組み」の下で協(xié)力を展開し、投資規(guī)則も歐州基準に準じさせることで、雙方の共同期待に応えるべきだと強調している。
英國のEU離脫で、フランスはEUで唯一の國連安全保障理事會常任理事國となった。マクロン大統(tǒng)領との會見で、習主席は、「中國は人類運命共同體の構築を主張し、フランスも同じような理念を掲げている。両國は社會制度や発展段階、文化の格差を超えて、政治的な相互信頼を増強し、潛在的な協(xié)力関係を十分に発掘することが期待できる」と強調した。
「一帯一路」建設において、先進國との「共に話し合い、共に建設し、共に分かち合う」ことが極めて重要となる。資金や技術、人材、基準などの面において西側企業(yè)の參加が不可欠となる。當然ながら、中國もまたフランスの「一帯一路」參加への意欲を導くことで、西側諸國に「一帯一路」を共に話し合い、共に建設し、共に分かち合うモデルを打ち立てる必要がある。(編集HQ)
「人民網日本語版」2018年1月11日
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