刑務(wù)所と言うと、誰もが絶対に入りたくない場所。ところが、韓國では最近、料金を払って刑務(wù)所に入り、そこでの「自由」を楽しむことが話題になっている。
グレーの建物2棟には28部屋の「獨房」が設(shè)けられている。そこではスマホなどの電子機(jī)器の使用が一切禁止されており、わずか5平方メートルの狹い部屋には小さなトイレのほか、ヨガマット、小さなテーブル、ノート1冊、ペン1本しかなく、眠るのも床に直接橫になるしかない。食事は3食とも部屋の前まで屆けられる。ここに入るということは、1日20時間、一人でその中で過ごさなければならないということを意味する。
この刑務(wù)所での暮らしはとてもつらそうに見えるが、ここにいる人は皆、実は高い費用を払って自らすすんで「収監(jiān)」されている。この施設(shè)の名前は、「心の刑務(wù)所」で、実は刑務(wù)所のスタイルを取り入れた一種のストレス解消施設(shè)だ。
ここに「収監(jiān)」されている樸慧麗さんは、「毎日忙しすぎた。本來ならやらなければならない仕事がたくさんあるため、ここにいるべきじゃない。でも、仕事を休んで自分に休暇をあげるために、思い切ってここに來た。生活に楽しさを感じるためというのが、ここに來た理由」と話す。
この「心の刑務(wù)所」は盧智香さん夫妻によって2013年に創(chuàng)設(shè)された。
盧さんによると、「『刑務(wù)所』を作るというのは當(dāng)時、週に100時間働き、とてもたいへんだった夫のアイデア。夫は、『刑務(wù)所でもいいから、1週間ゆっくりと休みたい』と話していた。だから、『心の刑務(wù)所』を作ることにした」という。
長年、多くの韓國人は、労働時間が長すぎるという問題に悩まされている。サラリーマンの多くは1週間に100時間以上働いており、大きなストレスを抱えている。17年7月、韓國政府は殘業(yè)時間を含めた1週間の労働時間の上限を従來の68時間から52時間に短縮する法律を制定したものの、完全な問題解決には至っていない。
韓國紙「東亜日報」の調(diào)査によると、スマート通信が普及しているのを背景に、週末にも家で仕事をしなければならないという韓國人が増えている。
「心の刑務(wù)所」は13年に開業(yè)して以降、2000人以上がここを利用したという。ここには、インターネットもなければ、スマホを使うことも、パソコンを使うこともできない。そのため全ての仕事と外部のストレスから解放されることになる。利用者の多くは90ドル(約1萬円)を払ってでも、ここで24時間、「心の自由」を體験してよかったと高く評価している。(編集KN)
「人民網(wǎng)日本語版」2018年11月30日
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