中國市場で流通している防塵マスクと空気清浄機(jī)に使用されている最も中心的な機(jī)能部品「高効率空気ろ過材料」はかつて、米國、日本などからの輸入にほぼすべて依存しており、國産品はあまりなかった。有毒?有害ガス、煙霧質(zhì)吸著材料の研究に取り組んできた北京理工大學(xué)化學(xué)?化學(xué)工業(yè)學(xué)院の王博常務(wù)副院長が率いるチームは、完全に獨(dú)自の知的財(cái)産権を持つ高効率率ろ過材料の研究開発を展開した。同材料はすでに製品化され、防塵マスクや空気清浄機(jī)に応用されている?？萍既請?bào)が伝えた。

王氏が開発した金屬有機(jī)フレームフィルター（MOFilter）にはナノ孔があり、「分子スポンジ」のように高い吸著力を持つ。王氏は2012年に重慶市で國家危険物質(zhì)?安全緊急対応技術(shù)シンポジウムに出席した際に、軍の関連専門家と知り合った。軍のこの方面の切実な需要を知り、軍需産業(yè)の重大研究プロジェクトを申請し、認(rèn)可された。王氏はその後2年にわたり、新型材料の設(shè)計(jì)?合成?性能の調(diào)整と模索を続け、最終的に指標(biāo)を上回る結(jié)果で順調(diào)に合格した。

しかしながら、あるプロジェクト評価?審査において、軍の専門家は王氏と議論中にふと、「この材料は有毒?有害ガスの吸著力が非常に高いが、一般人が一生のうちサリンやマスタードガスなどの毒ガスに觸れる可能性はどれほどあるだろうか？」と聞いた。この質(zhì)問により、王氏は深く考えさせられた。自分の成果を軍のみに制限せず、多くの一般人に使用してもらうにはどうするべきだろうか。

北京市は當(dāng)時(shí)、深刻な煙霧に見舞われていた。王氏は國內(nèi)で生産能力がほぼゼロの、高効率フィルタエレメント市場に目を向けた。煙霧は早期に弱酸性を呈し、本質(zhì)的には固體粒子、揮発性有機(jī)化合物、無機(jī)硫酸、硝酸塩、水が複雑な大気光化學(xué)反応によって大気中の煙霧質(zhì)になる。酸?アルカリ性中和、親水性の調(diào)整、靜電吸著などの原理により、王氏のチームは既存のMOF材料を基礎(chǔ)とし直ちに空気抵抗の弱い、PM2.5を効果的にろ過するMOFilter材料を手にした。その後さらにホルムアルデヒド除去、殺菌?抗菌など一連の新型ろ過製品を開発し、民間応用分野で頭角を現(xiàn)した。（編集YF）

「人民網(wǎng)日本語版」2018年12月3日