中國(guó)の第7回全國(guó)國(guó)勢(shì)調(diào)査の統(tǒng)計(jì)によると、家庭戸（日本の「一般世帯」に相當(dāng)）の1世帯當(dāng)たりの平均人口は2.62人で、2010年に実施された第6回國(guó)勢(shì)調(diào)査の3.10人と比べて0.48人減少した。つまり、1世帯當(dāng)たりの人數(shù)が3人以下になったということだ。中國(guó)新聞網(wǎng)が報(bào)じた。

「3人」を割った世帯平均人數(shù)

一般世帯とは、家族を中心として共に生活している世帯だ。

中國(guó)人民大學(xué)人口?発展研究センターの宋健副主任は、「家庭の規(guī)模が縮小していることは、現(xiàn)代化が進(jìn)む中で起きる家庭の変化の大きな特徴と見(jiàn)なされている。1960年代以來(lái)、中國(guó)の一般世帯の平均規(guī)模は縮小の一途をたどり、1964年の平均4.43人から1990年には3.96人、2010年には3.10人にまで減少した」と説明する。

1世帯當(dāng)たりの平均人數(shù)が4人から3人に減り、さらに3人を割ったということは、一體何が起きているのだろうか？

原因は？

國(guó)家統(tǒng)計(jì)局によると、一般世帯の規(guī)模が縮小し続けている主な原因は、中國(guó)の人口流動(dòng)が日に日に頻繫化しているほか、住宅環(huán)境が改善され、若者が結(jié)婚後、親と別世帯を構(gòu)えるようになっていることなどが挙げられる。

南開(kāi)大學(xué)経済學(xué)院の教授で、中國(guó)人口學(xué)會(huì)の原新副會(huì)長(zhǎng)は、「出産率の低下と少子化が家庭の規(guī)模が小さくなっている根本的な原因」と指摘する。

そして、「人戸分離人口（現(xiàn)在の居住地と戸籍登録地が半年以上にわたり異なる國(guó)民）が増加し、若者が結(jié)婚後、親と別世帯を構(gòu)えるようになって、數(shù)世代の家族が一緒に住むというケースが減っている。また、結(jié)婚しない人や離婚する人、子供を持たない夫婦『ディンクス』が増えているというのが、一般世帯の規(guī)模が縮小している原因だ」と分析する。

資料寫真

宋副主任も、「中國(guó)の一般世帯の規(guī)模が縮小していることは、『計(jì)畫出産』と関係があると考えられている。長(zhǎng)期に渡って実施された一人っ子政策により、各家庭の子供の數(shù)が極めて少なく抑えられた。それにより、一般世帯の規(guī)模が縮小した。一般的な家庭を例にすると、既婚夫婦が子供を1人生む場(chǎng)合と3人生む場(chǎng)合を比較すると、一般世帯の規(guī)模は2人縮小する」との見(jiàn)方を示す。

一般世帯數(shù)が増加

また宋副主任は、「出産率が低い水準(zhǔn)で安定しているのを背景に、家庭の規(guī)模の縮小は、一般世帯の數(shù)の急増の影響も受けている。一般世帯人口総數(shù)と一般世帯総數(shù)は時(shí)の経過(guò)と共に増加傾向を見(jiàn)せているものの、その2つを比べると、一般世帯數(shù)のほうが増加ペースが速い」と指摘する。

第7回國(guó)勢(shì)調(diào)査の統(tǒng)計(jì)によると、中國(guó)全土の一般世帯の數(shù)は4億9416萬(wàn)世帯で、その人口は計(jì)12億9281萬(wàn)人だった。第6回國(guó)勢(shì)調(diào)査の一般世帯の數(shù)は4億152萬(wàn)世帯で、その人口は計(jì)12億4461萬(wàn)人だった。

資料寫真

宋副主任は、「一般世帯數(shù)の急増は、世帯を構(gòu)える人が増加していることを反映している。これは、中國(guó)で現(xiàn)代化と都市化が進(jìn)んでいることと密接な関係がある。改革開(kāi)放（1978年）以來(lái)の経済発展と、1980年代以來(lái)、段階的に実施された住宅制度改革により、より多くの中國(guó)人がマイホームを所有するようになった。また、移転、流動(dòng)が日に日に活発になり、元々同じ世帯に住んでいた家族がバラバラに生活するようになっている。一般世帯數(shù)の急増により、一般世帯の規(guī)模の縮小が進(jìn)むと同時(shí)に、家庭の構(gòu)造も大きく変化した」との見(jiàn)方を示す。

規(guī)?？s小、數(shù)増加の影響は？

一般世帯の規(guī)模の縮小と一般世帯數(shù)の増加により、どんな影響が出るのだろうか？

原副會(huì)長(zhǎng)は、「一般世帯の規(guī)模が縮小しているということは、家庭の発展能力、伝統(tǒng)機(jī)能がますます弱まり、家族関係が希薄になり、蜘蛛の巣のような構(gòu)造から1本の線だけで結(jié)ばれる関係に変化し、家族同士の助け合いが少なくなるということを意味する。こうしたことは家庭における高齢者の世話に影響を與えるほか、家庭の小型化、高齢化に対応した商品を供給するニーズが増すことになるだろう」と分析する。そして、「大きな家は売れ行きが悪いのに対して、適度な間取りの家が人気となっている」という。

中國(guó)人口?発展研究センターの賀丹主任は、「一般世帯の規(guī)模が小さくなり、伝統(tǒng)的な家庭で見(jiàn)られた若い夫婦が高齢者の世話をしたり、高齢夫婦が育児をしたりといった相互サポート機(jī)能が弱まり、さらに多くの社會(huì)サービスにより、高齢者の世話や育児のサポートが必要になっている」と指摘する。そして、「少子高齢化が急速に進(jìn)み、人口の増加ペースが鈍化しているものの、一般世帯數(shù)は増えており、消費(fèi)の拡大にはメリットとなる」との見(jiàn)方を示す。

あなたの家では何人が一緒に住んでいるだろうか？（編集KN）

「人民網(wǎng)日本語(yǔ)版」2021年5月14日