雲(yún)南省でアジアゾウの群れが北に向かって移動(dòng)を続け、世間の注目を集めていることについて、西雙版納（シーサンパンナ）傣（タイ）族自治州の國(guó)家級(jí)自然保護(hù)區(qū)管理保護(hù)局保護(hù)區(qū)科學(xué)研究所の郭賢明所長(zhǎng)がこのほどインタビューに応じた。郭所長(zhǎng)は、管理保護(hù)局が立ち上がって3年目となる1989年から32年間にわたって、同研究所で研究を続けてきた。

【ポイント1】保護(hù)區(qū)から離れれば離れるほど高まる人とゾウのリスク

現(xiàn)在、2つのゾウの群れが移動(dòng)を行っており、1つは北上し、もう一つは南下している。南下中のゾウの群れも、保護(hù)區(qū)からすでに出てしまっているものの、その動(dòng)きを常に監(jiān)視しており、毎日周辺の村などに警報(bào)を発令するといったことを行っている。北上している群れに関しては、10人からなる作業(yè)グループを派遣し、指揮部の監(jiān)視作業(yè)をサポートしている。しかし、ゾウの群れがいつ保護(hù)區(qū)に戻ってこられるのかは、誰(shuí)にも分からない。保護(hù)區(qū)から離れれば離れるほど、人にとっても、ゾウにとってもリスクが高くなるため、早く戻ってきてほしいと思っている。萬(wàn)が一、死傷者が出るようなことがあれば、ゾウに対して非常手段を用いなければならないかも知れず、我々としてもなんとも言えない。今一番心配しているのが、死傷者が出てしまうことだ。シーサンパンナタイ族自治州に住む人々は、長(zhǎng)年ゾウと共存しているため、どう対処すればいいか知っているが、雲(yún)南省の玉渓や昆明の人々にはこういった知識(shí)がないからだ。

【ポイント2】「偏食」がゾウに及ぼす影響は？

シーサンパンナタイ族自治州には、アジアゾウのエサとなる植物が非常に豊富だ。しかし昆明にはエサとなるような植物がどれほどあるのかわからない。またそれ故、ゾウたちはしばしば田畑に姿を現(xiàn)しているのだろう。南下している群れは、ほとんどの時(shí)間をパイナップルやバナナ、トウモロコシなどが植えられている畑で過(guò)ごしている。これらの野菜や果物をお腹いっぱい食べたところで問(wèn)題にはならないが、ゾウというのは雑食な上、非常に色々なエサを食べ、異なるエサがゾウの身體的機(jī)能に異なる作用を及ぼす。そのため、もし長(zhǎng)期間にわたって、3～5種類ほどのエサだけを食べ続け、しかもそれら全てが、人間が食べるために糖分やカロリーが高くなるように育てられた野菜や果物であった場(chǎng)合、人間のように糖尿病や高血圧になってしまうことになるのかという點(diǎn)に関しては、今後の研究を待たなければならない。

【ポイント3】24時(shí)間監(jiān)視はゾウのストレスに

ドローンは音を発するため、初めてドローンを目にしたゾウの群れは、特に怖がった。ドローンが頭上に飛來(lái)してくるのを目にしたゾウたちはパニックになって走り回った。しかし、何度か目にするようになると、怖がらなくなるだけでなく、ドローンを目にするや、鼻で木の枝などを摑み、ドローンに向かって投げて攻撃してくるゾウまで現(xiàn)れるようになった。

北上中のゾウの群れは、ドローンで24時(shí)間監(jiān)視しているが、良い方法ではないと思う。ドローンだけでなく、數(shù)百人の人間が1日中周囲にいる狀況は、ゾウのストレスとなり、眠ることもできないか、たとえ眠ったとしても、ゆっくり眠ることはできないだろう。こうした狀況が長(zhǎng)く続けば、ストレスから參ってしまうかもしれない。ゾウが林の中に入った際には、ゆっくり休ませ、ずっと付け回すべきではない。問(wèn)題を起こすゾウがいれば対処しなければならないが、林の中に入ったら、放っておいた方がいいだろう。24時(shí)間常に監(jiān)視されるのは、ゾウにとっても負(fù)擔(dān)でしかないからだ。