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博物館にもマーダーミステリー登場(chǎng) 中國(guó)の若者が「冒険」や「演技」を好むのはなぜ?

人民網(wǎng)日本語(yǔ)版 2021年09月16日16:16

湖南師範(fàn)大學(xué)の學(xué)生?陳雅婧さんと仲間たちはこのほど、特別展「地下宮殿の寶——法門寺唐代宮廷文化財(cái)精華」が開かれている湖南省の長(zhǎng)沙博物館にマーダーミステリーを楽しむためにやって來(lái)た。唐代(618-907年)の衣裝を身につけ、ヘアスタイルも唐代風(fēng)にセットし、唐代の街並みや娯楽施設(shè)が再現(xiàn)された長(zhǎng)沙博物館で、法門寺の地下宮殿に眠る文化財(cái)を手掛かりに、事件の謎を解いていく。そんなセレモニー感満載のマーダーミステリー「法門夢(mèng)影」を、長(zhǎng)沙博物館で楽しむことができる。中國(guó)青年報(bào)が報(bào)じた。

博物館見學(xué)が、多くの若者にとって、生活の一部となっているのを背景に、博物館が文化クリエイティブグッズを打ち出すというのも珍しいことではなくなっている。しかし、博物館が、今人気沸騰中のマーダーミステリーとコラボするというのは、ちょっと意外な発想だと言えるだろう。

博物館に展示されている文化財(cái)を手掛かりに

オリジナルシナリオである「法門夢(mèng)影」は、長(zhǎng)沙博物館と湖南省茶葉博物館が共同で打ち出した。湖南省茶葉博物館の易蓉?常務(wù)副館長(zhǎng)は、「法門寺の地下宮殿から出土した唐鎏金飛天仙鶴紋銀茶羅子や唐鎏金鴻雁紋銀茶槽といった文化財(cái)の多くは『茶』と関係がある。中國(guó)の茶文化は非常に奧が深い。そこで、來(lái)場(chǎng)者に、展示物を見學(xué)すると同時(shí)に、服や香道、書畫といった茶文化関連の知識(shí)にも觸れてもらいたいと思っている」と説明する。

陳さんは、「マーダーミステリーをプレイする過(guò)程で、展示されている文化財(cái)から手掛かりを見つけなければならない。知識(shí)向上とゲームを融合させているので、単に展示品を見るだけよりも記憶に殘る」と話す。

博物館はマーダーミステリーに最も適した場(chǎng)所と言えるかもしれない。文化財(cái)の展示ホールはそのまま沒入型會(huì)場(chǎng)となり、文化財(cái)は手掛かりを與えてくれるのにピッタリな物品であり、歴史はそのままシナリオになるからだ。プレイヤーが夢(mèng)中になってプレイしている間に、博物館も知識(shí)の普及という使命を自然と果たすことができる點(diǎn)も見逃せない。博物館のマーダーミステリーは娯楽と教育を、うまく融合させている。

若者が「冒険」や「演技」を好むのはなぜ?

パーティーゲームの一種であるマーダーミステリーの起源は19世紀(jì)の英國(guó)にまで遡ることができる。しかし、中國(guó)の若者がマーダーミステリーを楽しむようになったのは2013年になってからのことで、英語(yǔ)のシナリオ「死神は白衣をまとう(Death Wears White)」が中國(guó)に上陸し、マーダーミステリー業(yè)界が第一歩を踏み出した。ただ、當(dāng)時(shí)はまだマニアックなゲームという存在だった。

中國(guó)でマーダーミステリーが本當(dāng)の意味で広まったのは、まずオンライン上でのことだった。マーダーミステリーバラエティ番組「明星大偵探(Who's the murderer)」のシーズン1が配信されたのは2016年のことで、2021年のシーズン6まで、コミュニティサイト?豆瓣のレビューが8.5ポイントを下回ったことはなく、たくさんのファンを抱えている。

オンライン上で大ヒットとなり、その人気はオフラインにまで波及した。2019年、マーダーミステリー館が雨後の筍の如く出現(xiàn)するようになった。調(diào)査研究報(bào)告によると、同年、中國(guó)全土のマーダーミステリー館の數(shù)は、2400軒から一気に1萬(wàn)2000軒まで増加し、2020年末の時(shí)點(diǎn)では3萬(wàn)軒を超えた。その年にマーダーミステリー館デビューしたと記憶しているプレイヤーも多いだろう。

マーダーミステリーを魅力的にしているのは、「事件捜査」、「冒険」、そして、「演技」の2つの要素だ。前者は論理的に推理するIQが試され、後者は、役者になってみたいという夢(mèng)をかなえてくれる。コア競(jìng)爭(zhēng)力である2つの要素を活用しようと、知識(shí)や體験を売りとする多くの業(yè)界がコラボレーションするようになっている。

マーダーミステリーは、若者が長(zhǎng)く離れていたオフラインの活動(dòng)に対する熱意を呼び覚ました。若者に人気の博物館や書店、景勝地、民泊施設(shè)などが、マーダーミステリーとコラボすることで、共に発展する方向性を見出している。これらの場(chǎng)所は、ある角度から見ると、マーダーミステリーの重要な意義にもかなっており、両者がコラボレーションし、互いに必要とする部分を補(bǔ)い合い、若者が楽しく遊べる場(chǎng)所を提供している。

では若者はなぜ「冒険」や「演技」を好むのだろうか?もしかすると、いろんな所に行っていろんなことを経験したいという好奇心や熱い想い、別の人になってみたいという夢(mèng)は誰(shuí)にもあるにもかかわらず、実現(xiàn)するのは難しいという現(xiàn)実と向き合うしかないケースがほとんどだからかもしれない。そして、映畫「甲方乙方(夢(mèng)の請(qǐng)負(fù)人)」で主人公が別の人の夢(mèng)を1日だけ葉えてあげるかのように、実際には実現(xiàn)できないことを、數(shù)時(shí)間のマーダーミステリーを通して體験している?!笁?mèng)」は永遠(yuǎn)に価値のあるもので、「夢(mèng)」から「現(xiàn)実」に向かうことで、現(xiàn)実に対する期待もより大きくなると言えるだろう。(編集KN)

「人民網(wǎng)日本語(yǔ)版」2021年9月16日  

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