甘粛省敦煌は、その悠久の歴史と奧深い文化、砂漠の斷崖に築かれた要塞のような風景でその名を知られている。數世紀にわたって、シルクロード上の要衝であり、中國と西洋の経済?文化交流の地であった敦煌は、中國國內だけでなく、國外でも知られる獨自の文化を育んできた。近年、伝統(tǒng)文化の伝承や保護への重視が高まるにつれて、この敦煌という古い都市に惹かれて、無數の文化遺産保護従事者がやって來るようになった。彼らは自身の努力と獻身によって、千年の歴史を持つ敦煌文化に永遠の活力を吹き込んでいる。人民網が伝えた。
敦煌研究院で文化財の保護と修復に攜わる劉濤さんは、莫高窟の壁畫と彫刻の修復に取り組んでもう35年以上になる。
劉さんは時折、自分のことを醫(yī)者に例える。文化財の劣化をもたらす元兇を毎日「診斷」し、「治療」方法を探し出しているからだ。
劉さんにとって、修復作業(yè)は數千年前の文化財との対話のようなものだ。「壁畫を修復していると、壁畫の美しさとその中に込められた文化を次第に理解できてくる。文化財修復を通じて、その価値を次の世代へと伝えていきたい」と劉さんは話す。
劉さんら修復士は毎日石窟で7時間近く作業(yè)する。オフィスと比べ、石窟の仕事環(huán)境は相対的に苛刻で、溫度は外よりかなり低い。夏であっても、石窟內では綿入れの上著を著ているという。
それでも、劉さんは自分がこの仕事に攜わっていることを幸運だと感じている。劉さんは、「こうした千年の歴史を持つ文化財を修復する機會は誰にでもあるわけではない。苦労はあるけれど、チャレンジに満ちている。だから達成感も大きい。修復が終わった壁畫を鑑賞していると、努力が報われたと感じる」と話している。(編集AK)
「人民網日本語版」2021年12月10日