中國(guó)南西端に位置する雲(yún)南省臨滄市永徳県は面積の95％を山地が占めている。山の中腹にある明朗小學(xué)校では、爽やかな太陽(yáng)の光が差す午前10時(shí)になると、國(guó)歌が流れはじめ、背筋を伸ばして立つ児童たちが見(jiàn)守る中、國(guó)旗がゆっくりと掲揚(yáng)されていた。人民網(wǎng)が報(bào)じた。

新校舎の運(yùn)動(dòng)場(chǎng)で國(guó)旗掲揚(yáng)セレモニー行う明朗小學(xué)校の教師と児童（撮影?劉寧）。

國(guó)旗掲揚(yáng)が終わると、児童たちは順に新しい校舎へと戻っていった。

1年前までは、國(guó)旗掲揚(yáng)を終えると、児童たちは、すきま風(fēng)が吹き込み、雨漏りもするプレハブの仮設(shè)校舎へと戻っていた。しかし、今では、4階建ての新校舎が3棟建っており、音楽室や実験室、階段教室なども揃っている。児童たちは椅子に座って真新しい機(jī)に向かい、マルチメディア設(shè)備を使った教師の授業(yè)を聞いている。

新しい校舎で音楽の授業(yè)を受ける児童たち（撮影?徐明玥）。

新校舎の建設(shè)がストップ

王鳳嬌さん（38）は、2児の母であるだけでなく、中學(xué)校の教師でもある。王さんの下の娘は明朗小學(xué)校に通っている。同校は永徳県徳黨鎮(zhèn)南西部の標(biāo)高1800メートルの位置にあり、冬なると厳しい寒さとなる。

2015年、明朗小學(xué)校の校舎は危険家屋と認(rèn)定され解體された。その後、教師と児童はプレハブの仮設(shè)校舎に移り、新たな場(chǎng)所に建設(shè)される新校舎の完成を待った。しかし、工事中に問(wèn)題が発生したため、2018年に始まった新校舎建設(shè)は翌19年にはストップしてしまった。

そしてようやく問(wèn)題が解決した時(shí)期は、ちょうど半年にも及ぶ雨季で、雨季が明けた2020年には、今度は新型コロナウイルス感染癥拡大が発生し、工事再開(kāi)は何度も延期となってしまった。

明朗小學(xué)校のプレハブの仮設(shè)校舎（撮影?符皓）。

工事再開(kāi)が何度も先延ばしとなる間、教師と児童は、「外が大雨なら、室內(nèi)では小雨が降る」というプレハブ校舎でじっと我慢するしかなかった。

明朗小學(xué)校のプレハブ校舎の內(nèi)部（撮影?徐明玥）。

書(shū)き込み送信した時(shí)から抱き始めた期待する気持ち

新校舎の建設(shè)再開(kāi)は、1件のネットでの書(shū)き込みがきっかけとなった。

2020年12月30日、子供たちの學(xué)習(xí)環(huán)境を懸念した王さんは、何度も考えあぐねた末、明朗小學(xué)校の仮設(shè)教室の安全に関する問(wèn)題を、人民網(wǎng)に設(shè)置された「意見(jiàn)箱」ページに書(shū)き込んだ。

王さんの書(shū)き込みのスクリーンショット。

王さんは、「書(shū)き込みをして3日目に、信訪部から電話がかかってきて、『書(shū)き込みの內(nèi)容はすでに実行部門(mén)へと転送されたので、新校舎の建設(shè)は速やかに再開(kāi)されるだろう』と言われた。書(shū)き込みを送信した時(shí)に、期待する気持ちを抱いていたが、まさかこれほどすぐに連絡(luò)が來(lái)るとは思ってもみなかった」と振り返る。

永徳県教育體育局インフラ弁公室の職員?李自良さんは、「12月30日、市教育體育局から直ちに事実を確認(rèn)するよう求める通知を受け取った。そして、調(diào)査すると、工事停止の原因は複雑であることが分かったため、翌日には教育體育局の局長(zhǎng)が指導(dǎo)グループのメンバーや財(cái)務(wù)擔(dān)當(dāng)當(dāng)局、黨弁公室と共に、施工機(jī)関、総合マネジメント機(jī)関と話し合いの場(chǎng)を設(shè)け、建設(shè)を再開(kāi)して、下半期の新學(xué)期から使用できるようにするよう求めた」と説明する。

今年1月4日、永徳県教育體育局インフラ弁公室は施工機(jī)関と再び話し合いの場(chǎng)を設(shè)け、建設(shè)再開(kāi)の詳細(xì)を詰めた。そして、1月6日に建設(shè)が正式に再開(kāi)した。

2021年1月6日、新校舎の建設(shè)が再開(kāi)した明朗小學(xué)校（寫(xiě)真提供?取材対応者）。

周辺の村から児童約300人が転校

こうして今年9月1日、明朗小學(xué)校の新校舎が計(jì)畫(huà)通り完成した。

そして今年10月5日には教師や保護(hù)者が見(jiàn)守る中、児童402人が600メートル離れた場(chǎng)所に完成した新校舎へと移った。

王さんは、「普段は娘を校門(mén)まで送るだけだが、新校舎に移った翌日は、『お母さん、とってもきれいだから、一度見(jiàn)に來(lái)て。先生の授業(yè)も以前と違ってマルチメディアを使っているよ』と話す娘に手を引かれ、教室を見(jiàn)に行った」と振り返る。

今年12月1日、休み時(shí)間に運(yùn)動(dòng)場(chǎng)でゲームをする子供たち（撮影?徐明玥）。

明朗小學(xué)校の魯建華校長(zhǎng)は、「當(dāng)校の運(yùn)営規(guī)模は大きくなって、教師の數(shù)も約2倍になり、パワーアップした。さらに、周辺の村の児童約300人も転校してきた。敷地面積3萬(wàn)3265平方メートルの新しい學(xué)校の使用が始まり、周辺の村も益を受けている。當(dāng)校には今、19クラスあり、児童は計(jì)758人、教師は42人いる。今後は醫(yī)療や警備の人員も配置し、児童たちの成長(zhǎng)をバックアップしていく計(jì)畫(huà)だ」とうれしそうに語(yǔ)った。（編集KN）

「人民網(wǎng)日本語(yǔ)版」2021年12月30日