2022年4月24日は7年目の「中國宇宙の日」だ。同日9時頃、中國科學(xué)院大気物理研究所と北京星箭天航空間技術(shù)有限公司が共同で行う世界初の高高度気球による全システム宇宙探査ロケット発射実験が、青海省冷湖の「火星キャンプ」で成功裏に行われた。これは世界初のニアスペース宇宙プラットフォームロケットの打ち上げ成功を示している。中國新聞網(wǎng)が伝えた。

青海省海西蒙古（モンゴル）族蔵（チベット）族自治州芒崖市冷湖鎮(zhèn)から西に60キロメートル離れた俄博梁雅丹地區(qū)に位置する冷湖の火星キャンプは、甘粛敦煌空港から270キロメートル、青海徳令哈空港から430キロメートル離れている。

北京星箭天航空間技術(shù)有限公司の張亦馳社長によると、今回の打ち上げでは高高度気球をニアスペース宇宙発射プラットフォームにして、高高度ゼロ圧力ヘリウム気球がロケットを25?40キロメートルの高空に運び、遠隔操作により空中で點火?発射された。世界初の高高度気球による全システム宇宙探査ロケット発射実験となった。

張氏によると、中國の高空大気の探査手段は現(xiàn)在単一的で、高度50キロメートル以上の探査は従來の宇宙探査ロケット技術(shù)を採用するしかなく、コストが高く、効率が低い上、宇宙探査ロケットの技術(shù)的な制限により、底層大気の探査チェーンに不備がある。一方、ニアスペース宇宙プラットフォームのロケット打ち上げは、まず高空ゼロ圧力ヘリウム気球によりロケット及び発射臺を25?40キロメートルの高空に移動し、それからロケットシステムの點火?発射を行う。こうすることでロケットのサイズを大幅に縮小し、コストを下げることができるだけでなく、さらに従來の大気探査手段のメリットも兼ね備えており、探査エリアのすべての大気階層を切れ目なく探査でき、整ったデータチェーンを形成する。

張氏は、「冷湖は広大な巖石砂漠の無人エリアがあり発射実験に適しており、地理的位置以外に、探査の意義においてもその右に出るところはない」と述べた。（編集YF）

「人民網(wǎng)日本語版」2022年4月25日