日本の新海誠(chéng)監(jiān)督によるアニメーション映畫の新作「すずめの戸締り」が、3月24日から中國(guó)で公開(kāi)される。公開(kāi)に先立ち訪中した新海誠(chéng)監(jiān)督は3月19日、上海市で中國(guó)のアニメファンに創(chuàng)作の舞臺(tái)裏を明かした。
「すずめの戸締り」は、少女の冒険物語(yǔ)で、九州に住む17歳の少女「鈴芽(すずめ)」が、扉を探しているという旅の青年に出會(huì)うところから物語(yǔ)が始まる。青年の足取りを追ったすずめが辿り著いたのは、山の廃墟のような場(chǎng)所だった。そこにはあらゆるものが崩壊したなかで唯一殘ったかのように、1つの古びた扉が靜かに佇んでいた。その後、扉を探していた青年は謎めいた貓によって、足の1本取れた子ども用のイスに変えられてしまう。すずめは椅子に姿を変えられてしまった青年と共に、扉の向こうから訪れる災(zāi)いを防ぐため、扉を閉める旅に出ることにしたのだった。そして旅の途中で起きた様々な出來(lái)事や出會(huì)いが、すずめの抱えていた震災(zāi)による悲しみや傷を癒してくれる。
新海誠(chéng)監(jiān)督は、「この映畫は12年前に日本で実際に起きた東日本大震災(zāi)という災(zāi)害を物語(yǔ)のベースにしている。地震の後、津波が襲ってきて沿岸の街がたくさん流されてしまった。そしてその後、福島の原発がメルトダウンして多くの人がその場(chǎng)所に住み続けることができなくなってしまった。だから12年前、日本にはすずめのような境遇の人が実際にたくさんいた。そしてこの映畫の中で描かれる幾つかの風(fēng)景も現(xiàn)実にあった風(fēng)景を描いている」とした。
新海誠(chéng)監(jiān)督は、2020年初めに同作品のストーリー構(gòu)想を練り始めたという。新型コロナウイルス感染癥のパンデミックが生じ、日本でも緊急事態(tài)宣言が出される中、企畫書(shū)を完成させた。感染拡大が進(jìn)み、世界や人々が絶え間ない劇的な変化にさらされたことも、監(jiān)督のインスピレーションを刺激し続けたのだという。そして、「主人公は普段の暮らしから出発し、そしてそんな暮らしとは最も遠(yuǎn)く離れた場(chǎng)所まで行き、再び普段の暮らしに戻った。こうした経験を通じて、普段の暮らしというものがどれほど貴重で得難いものかということを知った」と新海誠(chéng)監(jiān)督。
そして新海誠(chéng)監(jiān)督は、アニメファンとの交流の中で、上海に対する特別な思いについても語(yǔ)り、「『言の葉の庭』を制作した10年前、私は日本ではさほど有名ではなく、小さな映畫館で上映を続けていた。でも上海に來(lái)た時(shí)は、本當(dāng)に大きな劇場(chǎng)で、千人もの観客に迎えられた。あのような経験は人生で初めてで、その先映畫を作り続ける力を上海の人々にもらったと言ってもいい。10年前も今日も上海の人々に感謝したい」とした。
「人民網(wǎng)日本語(yǔ)版」2023年3月23日